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2003年11月13日　01:34 AM 更新

変幻自在ケータイ、「P505iS」を試す（1/2）

「ターンする折りたたみ」──。横回転型と折りたたみ型の両方の要素を兼ね備えた、新型ヒンジを備える「P505iS」は、同社初の128万画素CCD端末でもある。携帯向けカメラでのオートフォーカス採用も初めてだ。

　505iSシリーズの2製品目となる「P505iS」が登場した。2軸で180度回転するヒンジ構造から生まれたFlexスタイル、オートフォーカスカメラの採用、高速スクロールを可能にする「ロールナビボタン」など、初物づくしで注目を集めている。まずFlexスタイルとカメラのオートフォーカス機構を検証してみよう。

ターンする折りたたみ「Flexスタイル」

　P505iSは「D505iS（10月27日の記事参照）」に続いて登場した、505iSシリーズの2機種目。D505iSがキープコンセプトでカメラ機能の強化が中心だったのに対し、P505iSはスリムさが特徴であった前モデル「P505i（8月25日の記事参照）」から大きな変身を果たし、全く異なる特徴を持つ製品となった。

ヒンジ部のデザインが特徴的。背面ディスプレイはP505iのカラー液晶から横長のモノクロ液晶に変更された。背面はディスプレイ脇のスピーカーが目立つ程度で、この状態ではむしろ少し前の折りたたみケータイにも見える。開くと伝統のキーレイアウトが“P”であることを主張する

ターンスタイルの「SO505i（特集参照）」、ディスプレイ部が回転する「P2102V（3月21日の記事参照）」との比較。サイズ的にはほぼ同等で、厚みはSO505iが最も厚く、P505iSはP2102Vとの中間となる。決してスリムではない

　P505iSで最大の特徴は、2軸で2方向に180度回転するヒンジで実現した「Flexスタイル」だ。従来の折りたたみタイプのようにディスプレイ部が180度開き、さらにSO505iやauの「A5305K」のように横方向に180度ターンもする。このためディスプレイ部を閉じた状態、開いた状態のどちらでも、ディスプレイを表、裏向きにでき、計四つのスタイルで利用できるようになっている。

　ディスプレイを内向きに閉じた状態を「持ち歩きスタイル」、ディスプレイ部を開いた状態を「通話スタイル」、ディスプレイ部外向きに閉じた状態を「デジカメスタイル」と「ビュワースタイル」、ディスプレイ部を開き、背面に向けた状態を「自分撮りスタイル」と呼ぶ。

　特徴的なのはまず「デジカメスタイル」だ。2.4インチのQVGAディスプレイをそのままファインダーとして利用し、横向きにすれば標準的なコンパクトデジカメと同様のスタイルで静止画／動画が撮影できる。シャッター操作以外にズーム操作、撮影サイズの変更やフォトライトのON/OFFなどを含む各種設定もこのスタイルのまま行える。

　ほかのスタイルからデジカメスタイルに切り替えることで自動的に撮影状態に移行させることもできる。持ち歩きスタイルで携帯する場合に便利で、従来の折りたたみタイプ、ターンスタイルでは実現しにくかった機能だ。

これがデジカメスタイル。電池カバー部にある滑り止めがちょうど指を引っ掛けるのに役に立つ。上面にある右のボタンがシャッター、左のボタン（レバー）がズーム操作となり、中央のボタンを長押しすると待受けに状態に戻る。ほかのスタイルからデジカメスタイルに移行すると自動で撮影状態になる機能は「クイックカメラ起動」と呼び、オフにすることもできる

　このデジカメスタイルは「ビュワースタイル」とも呼ばれる。未読のメールや未確認の着信履歴がある場合、右側面のメモ/キャンセルボタン、ズーム/選択ボタンをワンプッシュするだけで最新の着信履歴、メールを表示でき、メールはズーム/選択ボタンでスクロール操作もできる。デジカメスタイルのままできる操作はSO505iほど多彩ではないが、最新情報だけはさっとチェックできるわけだ。

デジカメスタイルでは、状態に応じて下部に側面ボタンへの機能割り当てが表示され、操作に戸惑わないようになっている。例えば未読メールがない場合はズーム/選択ボタンは機能せず、未確認の着信履歴がない場合は中央のメモ/キャンセルボタンはヘルプ呼び出しとして機能する

　またデジカメスタイルでは、側面のシャッターボタンの長押しで待受けから撮影状態へ移行する。カバンの中に放り込んだ場合でも誤操作で撮影状態になることはない。「通話スタイル」や「自分撮りスタイル」では単に押すだけで撮影状態に移行するようになっており、スタイルによって配慮されている。

[坪山博貴, ITmedia]

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