Mobile:NEWS 2003年12月9日 05:29 PM 更新

音楽も再生できる「SO505iS」

“モバイルAVケータイ”を名乗る「SO505iS」が登場する。メモリースティックDuoに保存したATRAC3形式の楽曲を再生できるほか、テレビ放送などをメモリースティックDuoに録画して、最大2時間の再生が可能だ。ボディも8ミリ薄くなった。

 180度液晶が回転するスタイルと130万画素カメラで話題となった「SO505i」(特集参照)の後継機となる「SO505iS」(10月21日の記事参照)は、“AV機能”に特化したケータイだ。

  • メモリースティックに保存した音楽の再生
  • メモリースティックに録画したテレビ番組再生
  • 「SO505i」に比べ8ミリの薄型化

 が大きなポイント。順に見ていこう。


ヘッドフォンで5時間半の音楽再生が可能

 SO505iSでは、MagicGate対応メモリースティックに保存したATRAC3形式の音楽データを再生できるようになった。ポータブルオーディオプレーヤーと携帯電話との融合は、ドコモ端末では「SO502iWM」以来だ。

 連続再生時間は約5時間半。10分以上の通話ができる電池を残した状態で再生ができなくなる。

 本体に内蔵されているステレオスピーカーか、別売りのヘッドフォンを使って楽曲を楽しめる。左右側面に配されたステレオスピーカーは、音量音質共にかなりのものだ。携帯最高クラスといってもいいだろう。


着メロもステレオ再生が可能で、3Dサラウンド再生に対応している。「N505i」と同じステレオ対応の着メロデータを再生可能だ

 ただし、SO505iSだけでは楽曲を録音できないのには注意が必要だ。PC(ソニーのバイオや、メモリースティックリーダーライター)から録音するか、音楽配信サイトからダウンロード、またはコンビニエンスストアなどのマルチメディア端末で楽曲を購入する必要がある。

 付属する16MバイトのメモリースティックはMagicGateに対応しており、ビットレート66Kbpsで約30分、132Kbpsで約15分の楽曲を保存できる。ただし、メモリースティックPROには対応していないので、利用できる最大容量は128Mバイトとなる。

従来MagicGate対応メモリースティックは白かったが、現在は青くなっている

 音楽再生中に電話着信があった場合、再生が中断されイヤホンなどから呼び出し音が鳴り、通話が終了すれば、続きから楽曲が再生される。音楽再生中は、プレイヤー画面が表示され、Webの閲覧やメールの読み書きを行うには、いったん再生を中断する必要があるのは少々残念なところだ。

 SO505iと異なり、SO505iSではイヤホンジャックが平形に変更されているため、ヘッドフォンで音楽を聴くには変換アダプタ(ドコモ純正600円)か、平形のイヤホンを購入する必要がある。ソニーから、SO505iSに対応したイヤホンセットが発売される予定で、SO505iSのイメージカラーである「マンダリン」に合わせたカラーも用意される。価格は3000円から。

映画も見られる〜連続2時間の動画再生

 SO505iSは、モバイルムービー形式の動画再生にも対応した。モバイルムービー形式は、ソニーが家電などを含めて推進している動画フォーマットで、MPEG-4がベースとなっている(10月17日の記事参照)。

 画面いっぱいのQVGAサイズで動画が再生でき、連続再生時間は約2時間。10分の通話時間を残した段階で再生ができなくなる。


テレビ放送からWEGAを使って録画した映像を再生中。しおりのように再生中断地点を記憶しておく「マーカー」機能もある

 付属の16MバイトのメモリースティックDuoに、QVGAサイズで約5分、QCIFサイズ(176×144)で約15分の動画が保存できる。最大容量となる128Mバイト品では、QVGAサイズで60分程度、QCIFサイズで130分となり、映画やスポーツなども視聴可能だ。

 合わせて、モバイルムービー形式の動画撮影も可能になった。SO505iの動画撮影フォーマットはASFだったため、両者に互換性はない。


モバイルムービー形式で動画録画中。外部メモリのほか、内蔵メモリにも約5分間録画できる。撮影中にズームすることも可能。右は再生中の画面(一時停止中)。ジョグで早送り、巻き戻しすることもできる

画像サイズ内蔵メモリ(9Mバイト)外部メモリ(16Mバイト)
動画撮影標準:なめらか、160×112、15fps、映像192Kbps、音声32Kbps約5分約9分
動画撮影標準:大画面、320×240、5fps、映像216Kbps、音声32Kbps約5分約8分
モバイルムービー標準モード・SP、320×240、15fps、映像216Kbps、音声64Kbps約5分
モバイルムービー長時間モード・LP1、160×112、15fps、映像96Kbps、音声32Kbps約15分
モバイルムービー長時間モード・LP2、176×144、15fps、映像64Kbps、音声64Kbps約15分

 モバイルムービー形式への録画は、ソニーのテレビ「WEGA」15機種で行えるほか、アナログ入力をモバイルムービー形式に変換する「メモリースティック ビデオレコーダー」で行える。

従来比、8ミリ減〜薄くなったボディ

 外見上で最も目に付くのが、薄くなったボディだ。SO505iSは、SO505iと比べて8ミリ薄くなり、厚さ25ミリと一般的な携帯並となった。重さも5〜8グラム程度軽くなり(SO505iはスペック上145グラムだったが、これは5グラム単位で表記しているため。実質は142グラム程度だという)、133グラムとなった。

 バッテリーの容量は、SO505iの780mAhから680mAhに減少しているが、連続通話時間は140分と同等、連続待受時間では約460時間と60時間伸びている。軽量化と共に、低消費電力化を図ったことが分かる。


前機種である「SO505i」と並べてみた。オレンジ色が「SO505iS」だ。薄くなったのが一目で分かる。25ミリは最も厚い部分で、最薄部は21ミリ程度だ。液晶オープン時の傾きが浅くなったのも分かる。液晶を開いたときの大きさがかなり異なるのは、ヒンジが中心付近に移されたため。ダイヤルキーとジョグ、液晶が接近し、操作しやすくなっている

 カメラ周りでは、レンズカバーのオープンとカメラの起動が連動したほか(レンズカバーを閉じてもカメラは終了しない)、マクロ切替スイッチを備えた。QRコード、JANコードの読み取りにも対応した。iアプリではなくカメラのネイティブアプリで対応しており、読み取り速度はかなり高速だ。フォトライトは、SO505i比約4倍の明るさを実現した。

 130万画素CCD、3枚レンズ(1枚はガラス)などは大きな変更はない。

 画面周りでは、メニューやメール関係の表示が、QVGAに対応した。ジャギーのない美しい文字表示が可能で、メール時の文字表示数は、最小20文字×20行から、最大8文字×7行まで4種類が用意されている。

 操作上の大きな変更点である、円形のジョグ「ディスクジョグ」については、別途ご報告する。

 主な仕様は以下の通り。

製品名SO505iS
メーカーソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ
サイズ(高さ×幅×厚さ)110×51×25ミリ
重さ約133グラム
連続待受時間/連続通話時間約460時間/約140分
ディスプレイ約2.3インチTFT(240×320ピクセル/26万2144色)
カラーマンダリンオレンジ、プラチナブラック、ハニーベージュ



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[斎藤健二, ITmedia]

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