900iシリーズはどこまで伸びるか

» 2004年01月08日 23時19分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 名称を従来の4桁から3桁に変更し、“50xシリーズの後継”を強調する「900Iシリーズ」は、確実に一定数が売れるだろう。

 しかしユーザーが喜んでFOMAに機種変更するほどの魅力を持っているかどうかは疑わしい。カメラや待受時間などの性能は50xに追いついた──に過ぎず、900iならではの目玉機能はそれほどない。

 「キャラ電」はあくまで利用者の少ないテレビ電話の利用促進策だし、「デコメール」はドコモ自身が認めるように900iが普及してから価値が出るもので機種変更を促すとは考えにくい。「着モーション」も、はっきりいってしまえばKDDIやボーダフォンの「着うた」の後追いであり、なかなか900iならではのポイントがない。

 結局、iアプリが900iの大きな特徴になる。しかし機能面での大きな変更はなく、500Kバイトにおよぶ容量の増加が最大のポイントだ。ただし容量が増えるにつれて、iアプリ開発費用が増加する。「(900i向けのiアプリは)コストがかかり過ぎて制作できない。投資をペイできるのはゲームくらいではないか」という声がコンテンツプロバイダからあるのも事実だ。ゲーム機として900iを考えるなら、誰にでもお勧めというわけにはいかない。

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