彼女が死んじゃった。「携帯巡りの旅をします」Mobile&Movie 第97回

» 2004年01月23日 17時23分 公開
[本田亜友子,ITmedia]

作品名彼女が死んじゃった。
演出佐藤東弥・吉野洋・猪股隆一
制作年・製作国2004年 日本テレビ系列ドラマ

 以前、「Mobile&Movie」番外編として携帯電話が活躍するテレビドラマ「リモート」(2002年10月の記事参照)を取り上げたことがありますが、多くのドラマ作品の中で、携帯電話は重要な役割を担っているようです。

 今回ご紹介するのは、日本テレビ系列で土曜日の21時から放映中の「彼女が死んじゃった。」。“死んじゃった彼女”が残した携帯電話を巡る、不思議な旅の物語です。

 主人公の安西ハジメは、江の島のクルーザーの中で暮らしている軟派なオトコ。ダンサーの仕事をしていますが、気晴らしに女の子をナンパする毎日。ある夜、知り合った娘を連れてホテルへ来たところ、待合室で別のカップルと鉢合わせします。気まずい沈黙の中、流れてきたBGMをハミングし始めるハジメ。カップルの女、石井ゆかりも同時に唄い出し、二人は意気投合します。互いの相手が眠ってしまったのをいいことに、ハジメとゆかりはホテルを飛び出します。

 ハジメがゆかりを連れて来たのは、クルーザーのキャビン。ロマンチックな場所に喜ぶゆかりと、ゆかりの奔放さに惹かれたハジメ。二人は一夜をともにして朝を迎えます。朝もやの中、目覚めたゆかりは、ハジメに携帯電話の番号を尋ねます。

「私を見つけて、探して」

 謎の言葉をつぶやきながら、ゆかりもハジメの携帯に登録します。

 ゆかりと明るく別れたハジメでしたが、「所詮一夜かぎりのガールフレンド」と電話することもなく、いつものようにナンパを繰り返す日々が過ぎていきました。そんなハジメの前に、突然ひとりの少女が現われます。金魚鉢を姉から渡すように頼まれたという少女に、ハジメは身に覚えがないと首をかしげますが、その可愛い少女が「石井ゆかりの妹の玲子」だと名乗ったことで、思い出します。しかし、金魚をもらう筋合いはないと、ハジメは断わります。

「お姉ちゃんに電話してよ」

「かけても出ません」

 と、顔を曇らせる玲子。そこにもうひとり、眼鏡をかけた真面目そうな男が登場します。ゆかりの婚約者だったと名乗る吉川は、こう告げたのです。

「やはりご存知なかったんですね。ゆかりは三日前に亡くなりました」

 玲子からデジタルカメラで撮影した葬儀の写真を見せられても、ハジメは状況を理解できません。自殺だったと聞かされ、さらにハジメは困惑します。あんなに明るく別れたのに。あんなにいい女だったのに。

「携帯巡りの旅をします」

 吉川の言葉に驚くハジメ。自殺の原因が思い当たらない吉川は、残されたゆかりの携帯電話が唯一の手がかりだと言うのです。

「携帯には、持ち主のすべてがメモリされています。この携帯に登録されたメモリ196人全員を訪ねれば、きっと原因がわかります」

 熱く語る吉川。

「一人目が、アンザイハジメさんだったんです」

 玲子も“携帯巡りの旅”に行くと知り、ハジメはゆかりの昔の恋人だったふりをして、一緒に連れて行ってほしいと頼みます。もちろんハジメは、ゆかりの自殺の原因を探るより、玲子と仲良くなるのが目的。ゆかりの残した携帯電話、NTTドコモの「P505iS」(2003年11月の記事参照)片手に、ハジメ、玲子、吉川の“携帯巡りの旅”が始まりました。これから三人は、どんなメモリダイヤルの相手と出会っていくのでしょう。

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