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1位 | QVGAで世界最小ボディの着せ替えケータイ「A1402S」 | ||
2位 | スタイリッシュデザインの安心ケータイ〜「A5405SA」 | ||
3位 | 1x WIN初のメガピクセル端末「W21H」 | ||
4位 | PかNか? 900iのインタフェースには注意 | ||
5位 | 「F900i」、携帯電話としての使い勝手を試す | ||
6位 | 2006年、車は“ナイトライダー”への一歩を踏み出す | ||
7位 | VGA撮影して送信──に適した「F900i」 | ||
8位 | ディテールは甘めだが、撮影画質は上々〜「A5502K」 | ||
9位 | CMOSとCCDの“いいとこ取り”――松下、携帯カメラ向け新センサー | ||
10位 | F900iに関するアレコレ |
1X WIN初のメガピクセル端末「W21H」(2月16日の記事参照)。この端末の写真を見て“アレ?”と思った人も多いのではないだろうか。
そう、日立製作所製の端末なのに、写真を見る限りカシオ計算機製の端末にそっくりなのだ。十字キー周りのデザインといい、背面のカメラ周りの部品配置といい、「A5401CA II」を彷彿とさせる。
画像をアップにして見ると、それは確信にさえ変わってくる。例えば、日立端末のアイデンティティともいえる「気くばりスイッチ」がW21Hには見あたらない。その代わりといっては何だが、自動スクロールする「パノラマ機能」や、「カップリング撮影」「再生ズーム」「切り出しズーム」などなど、カシオ製端末のマルチメディア機能のウリ(2003年5月の記事参照)が満載されている。
これはどういうことなのか? カシオと日立は合弁会社を設立し、共同で携帯電話のプラットフォーム開発を行う予定だが(2003年11月の記事参照)、新会社の設立は4月(2月3日の記事参照)。KDDI広報部は、W21Hについてはカシオは関係ないとコメントしている。
確かに、昨今の携帯電話はメーカー間の協業が盛んだ。FOMAにおけるNECとパナソニックモバイルの協業例を出すまでもなく(2月17日の記事参照)、au端末でも複数のメーカーがハードやソフトのパーツを融通しあって、低コストかつ短期間で端末を開発する例がよくある。
しかもその場合、見た目がそっくりだからといって、単なるOEM(相手先ブランドによる製品供給)とは限らない。
例えばパナソニックモバイルのFOMAはNECのOEMではなく、両社が協業して作り上げた基本部分に、それぞれが味付けを加えてチューニングした端末だ。だからメニュー周りも操作性が少々異なるし、Javaのパフォーマンスも違う。
au端末でも、例えば京セラの「A5305K」はソフトウェアこそ日立との関係があったが、本体の企画・開発は完全に京セラだ。
特にau端末では、サブCPU「SH-Mobile」を巡っての協業がやりやすいという状況が考えられる。例えば「A5403CA」は、メインソフトウェアもすべてSH-Mobile上で動作させている(2003年12月の記事参照)。つまり通信方式が異なっていても、SH-Mobileを搭載すればカシオ製のソフトウェアが載せやすいということだ。
日立は1X WIN端末を既に開発・投入している実績があり(2003年10月の記事参照)、CDMA2000 1x EV-DO周りの開発はW21Hでも日立がやっていると考えるのが順当。なかなか、外見だけでは判断できないのが最近の携帯電話だ。
真相については、取材などを通じてできる限りお伝えしていく予定だが、ひとつだけ注意しておくべき点がある。実際に開発したメーカーがどこであれ、ユーザーの使い勝手を直接左右するインタフェースは、ソフトの供給元に依存するということ。
その意味では、W21Hは「気くばりスイッチ」などに魅力を感じていたユーザーには期待はずれ。逆に日立製とはいえ、カシオユーザーが違和感なく乗り換えられる端末になっている可能性が高い。
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