入学や就職を機に携帯電話を購入するユーザーが増える春は、携帯電話商戦のかきいれどき。毎年この時期になると、各キャリアとも春商戦に向けたモデルを発表・投入し始める。
今週はauが春商戦向け端末3モデルを発表。2月下旬頃にソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「A1402S」(2月20日の記事参照)、3月上旬に三洋マルチメディア鳥取製の「A5405SA」(2月16日の記事参照)、3月下旬にCDMA 1X WIN初のメガピクセルとなる日立製の「W21H」(2月16日の記事参照)が市場に投入される。
今回発表された3モデルは、フルスペックのハイエンドモデルというものではない。W21Hはメガピクセルカメラ搭載ながら、EZアプリには未対応で、A1402SとA5405SAは共にカメラが30万画素クラス。3機種とも外部メモリは備えていない。
しかしいずれの端末もターゲット層や性格付けが明確で、押さえるべきは点がきっちり押さえられているのが見て取れる。
au端末は先週もお伝えしたように、そのほかに三洋電機の1モデル、東芝の1モデルがTELECを通過している。こちらもどんな端末が出てくるか楽しみだ。
2月18日と19日に開催された「Java Technology Conference 2004」には、NTTドコモのiモード事業本部長 榎啓一氏と(2月18日の記事参照)iモード企画部長 夏野剛氏が相次いで登場(2月19日の記事参照)。リアルライフと携帯との連携に注力するという姿勢を明確にした(2月20日の記事参照)。
「次の5年間で生活インフラとしての携帯電話を作りたい。大きなきっかけがFeliCaだ」(夏野氏)といい、今年の夏に投入予定の506i数機種と900iにFeliCaを搭載。今後5年で“携帯の財布化”を目指す。
NTTドコモや、英Vodafoneが名乗りを上げていたAT&T Wirelessの買収は、米Cingularが約410億ドルで買収したことで決着(2月18日の記事参照)。Cingularは合計4600万ユーザーをかかえる米第一位の携帯オペレータにのし上がった。
Vodafoneの「世界帝国」への野望は見直しを余儀なくされ(2月18日の記事、関連記事参照)、ドコモも対米戦略が一歩後退することになる。
Java Technology Conference 2004の講演に登場したドコモの榎啓一iモード事業本部長は、この件について「ノーコメント」とした。
2月23日から26日にかけてフランス・カンヌで「3GSM World Congress 2004」が開催される(2月19日の記事参照)。Nokia、Microsoft、SIEMENS、Panasonic、Motorolaなど名だたる端末メーカーがブースを構え、新製品への期待が高まる。
基調講演には英VodafoneのCEO、アルン・サリーン氏や、NokiaのCEO、ヨルマ・オリラ氏が登場予定。ドコモの夏野氏も講演やパネルに参加するという。
また2月22日には、「N900i」がデビュー(2月19日の記事参照)。FOMAの動向を左右する切り札端末の売れ行きに注目だ(2月9日の記事参照)。
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