A5502Kは、au端末の命名ルール「A55xx」からも分かる通りマンナビ機能の「EZナビウォーク」に対応。地図が常に進行方向に向く電子コンパス機能を装備するのが特徴だ。本格ストロボのキセノンフラッシュ、デジカメスタイルでの撮影も可能な100万画素CCDカメラ、2.4インチの大画面QVGA液晶など、ハイエンドというにふさわしい機能が搭載されている。
ボディデザインは「A5305K」(2003年5月の記事参照)で採用されたリボルバースタイルを継承。ディスプレイ部は常に表に露出する構造で、180度回転させると折りたたみ型端末のようにダイヤルキーを使った操作を行える。
リボルバースタイルの基本はA5305Kから大きく変わっていない。開く時には反時計周り、閉じるときには時計周りにそれぞれ180度回転する。左手で持てば片手でも開ける。回転時の動きはA5305Kと比べてより滑らかになり、完成度がより高まった印象を受ける。
リボルバースタイルを初めて採用したA5305Kは、斬新なスタイルや使い勝手が話題になった。しかし同時にQVGAディスプレイや100万画素カメラが注目され始めた時期でもあり、解像度132×176ピクセルのディスプレイや33万画素CMOSカメラといったスペック面では見劣りが感じられたのも事実。その点A5502Kは、トレンドのスペックを備えており、購入をためらう理由はさほど見つからない。
デザイン重視と思われがちなリボルバースタイルだが、機能面でもさまざまなメリットがある。そもそもリボルバースタイルは、ストレートタイプの手軽さと折りたたみタイプの大画面液晶を両立させようという発想から生まれた仕組み。A5502Kは閉じた状態でも大型ディスプレイを使える利点が生かされ、左側面のボタンだけでさまざまな操作を行える。
初代リボルバーのA5305Kでは、上下にも動くシャトルキーが左側面に付いていたが、A5502Kでは [上] [下] [決定] の独立したキーになり、カメラキーとアプリキーが追加された。カメラキーは、開閉がカメラ起動と連動していたA5305Kのレンズカバーの代わりに付いたもの。アプリキーは短押しでBREWアプリメニューを起動でき、長押しには任意のBREWアプリを割り当てられる。
A5305Kでは、閉じたままでもさまざまな操作が可能だ。基本的には数字キーによる操作が必須の文字入力を伴わない操作はほとんど行える。閉じた状態専用のメニューも用意され、上下キーと決定キーだけで操作できるようになっている。
メニュー以外の部分も閉じた状態と開いた状態とでそれぞれ工夫されている。例えばアドレス帳は開いた状態では左右キーで「あ」「か」といったタブ移動、上下キーで一覧内での移動が行える。閉じた状態ではまず、上下キーで「あ」「か」といったタブを移動し、決定すると上下キーで一覧内の移動が可能になる。階層化することで少ないキーでも操作しやすくなっているのだ。
メールの連続閲覧は、一覧からメールを選択した直後は決定キーで次のメールに移動できる。上下キーでメール本文を読み進んだあとでも、URLやメールアドレスなどにフォーカスが当たっていない状態であれば決定キーで次のメールに移動できる。メールを読み進むために、いちいち一覧まで戻る必要はない。
閉じたままでの通話や発信ももちろん可能だ。閉じた状態では上部にくる金属パーツ部分が受話口になっている。着信時に[back]キーを押すとメニューが表示され、その場で留守番電話に切り替えたり、転送したりといった操作ができる。待ち受け状態では、下キーを押せば発着信履歴にアクセスできる。
“端末を開く”動作を次の操作につなげるリボルバーアクションも進化した。着信時や発着信履歴の閲覧時なら通話発信、Eメール/Cメールの閲覧時ならメール返信、静止画/動画撮影後なら添付してメール作成──と、次の操作を想定して動作する便利な機能だ。ただ初代リボルバーケータイでは、“ただ開きたい”場合に、“余計なお世話”な動作をしてしまうという弱点もあった。
この問題を解消するためにA5502Kでは、リボルバーアクションを一時的に無効にする機能が追加された。リボルバーアクションが利用できる状態でアプリキーを押すと一時的に機能が無効になり、再度押すとまた有効になる。
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