「毎日、持ち歩いて楽しい。カジュアルなだけでなくハイセンスなケータイ」(ボーダフォンプロダクトマネジメント統括部の横田知課長代理)──そんなコンセプトから生まれたのが、ボーダフォンの東芝製端末「V302T」だ(1月22日の記事参照)。
ストライプ柄ボディの表面には、クリアな透明の素材を使って奥行きを表現。着信時には、端末の外側が淡く光って知らせてくれる。
QVGA液晶やメガピクセルカメラといった派手な機能は備えていないが、対話形式のメニューでメールや通話機能を使える「シンプルモード2」や、使いすぎを防げる「リミットモード」(2003年11月の記事参照)を搭載。位置付けとしては「J-T09」(1月30日の記事参照)の後継に当たる端末だ。
「スペックにはこだわらないが、メールや写メールを目いっぱい楽しみたい──。そんなユーザーがターゲットです」と、東芝モバイルコミュニケーションの東懐子主務は話す。
V302Tの大きな特徴は、端末の周囲を取り巻くように光るルミナスライト。着信時や通話中だけでなく、「パカパカと開閉させたときにも光るように設定できる」(東氏)といい、不在着信や未読メールも光で知らせてくれる。
「手のひらにそっと包みたくなるような優しいフォルム」というコンセプトから、光り方もボディの下から淡く光るようにしている。そんな工夫からか、暗い場所で点滅する様子はなかなか幻想的だ。ただし、それだけでは昼間の屋外などで視認性が落ちるため、色や光り方のパターンをいくつかから選べるようにした。
「さりげなく光るのが好みならゆったりしたパターンを選べるし、視認性重視なら派手めなパターンもある。色も暖色系、寒色系があるので、自分の世界観に合わせた光らせ方ができる」(東氏)
なお、ライトは「Uの字型の先の部分にLEDを置き、先端部に光を導く仕組みになっている」と東氏。見た目が派手だからといって、バッテリーの持ちに影響することはないそうだ。
もう一つの大きな特徴は、トライリンガル対応。日本語と英語に加え、ポルトガル語のメニューが搭載された。1バイト文字は比較的対応がしやすく、日本でのニーズも中国語や韓国語のユーザーに次いで多いことから採用が決まった。
ただ英語や日本語に比べて、同じ言葉を表現するにも文字数が多く、表示文字数の面で難しかったことから、日本語モードの「シンプルメニュー2」をポルトガル語にするという形での対応だ。
ポルトガル語で書いたメールは、どんな環境の相手にも閲覧できるように、PNGの画像データに変換して送る方法が採用された。最近の端末では、ボーダフォンとauがPNG対応なので、これらの端末やPC宛てにはポルトガル語メールの送信が可能だ。
なお、写メールの仕組みを使って送るため、ポルトガル語のメールを送るときには、写真を一緒に送ることはできない。
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