今年も各社から様々な携帯電話の新製品が出展されている。そんな中からちょっと面白そうなものをいくつかピックアップしてみた。
最近は、音楽再生可能な携帯電話も各社からリリースされているが、Samsungの2機種はちょと異色で、音楽再生機能がメイン機能になっている。
「SGH-X900」は背面部分に、カメラと曲名が表示される液晶ディスプレイ、そして音楽再生用の各種キーを備えており、閉じたままのスタイルでMP3/AACファイルの再生が可能だ。さらに大きいスピーカーが側面左右に2つ装備され、ステレオで音楽を聴くことができる。
一方の「SGH-X910」は、折りたたみ型で、本体下部に音楽再生コントロール部分が飛び出している形状。しかもこの部分が折り曲がっており、片手でホールドしながら操作が容易に行える。MP3プレイヤーのラインアップも豊富なSamsungだけに、「だったら携帯電話にくっつけちゃえばいい──」という発想から生まれた(のかもしれない)。この両機種、韓国でもCDMA版の同等機種が発売されたそうだ。
折りたたみ型で液晶部分が反転するスタイルはSamsung、LGの両韓国メーカーの得意とする分野だが、最近アジア市場で躍進中の韓国Innostreamからも同じような端末が展示されていた(実機はなくまだモックアップのみ)。
「INNO50」は、「ターンスタイル」「メガピクセルカメラ」「メイン液晶26万色、背面液晶6万5000色」のハイスペック端末。閉じた姿はデジカメをかなり意識したものになっている。ヒンジ部分のグリップ風デザインや「Digital Shot」のエンブレムなど、かなり「それっぽい」雰囲気に仕上がっている。カシオがGSM端末を作ったらこんな感じかもなぁ……なんて感じさせるデザインかもしれない。
オーソドックスな折りたたみ型のGSM端末がメインのPanasonic。「X300」は一見するとただの小型のストレート端末だ。ところが、カメラは側面に内蔵されており、レンズカバーを開けると液晶部分が90度開き、これをファインダーにして撮影できる。まるで同社のデジカメ、D-snapシリーズを彷彿させるギミックだ。
SamsungのXシリーズもそうだが、大手家電メーカーなどは自社内のほか部門との連携により、今後新たなコンセプトの端末が出てくる可能性もありそうだ。
Siemensの一部の新端末には「Daunload Assistant」が搭載されている。「文字だけのメニューでは親しみがわかないだろう」ということで、かわいいマスコットが画面上で着メロや待ちうけ画面のダウンロードの手助けをしてくれる。ただし「キャラクターを育てるまでの機能はない」(Siemens説明員)。
かわいいキャラクターがダウンロードの方法を指南する「Daunload Assistant」機能 |
机上などにキーボードを投影して入力が可能なバーチャルキーボード。この分野ではVKB社の技術を導入したSiemensから実働するモデルが展示されているが(3月19日の記事参照)、Samsungからも似たようなコンセプトの装置が展示されていた。ただし端末に装着/組み込まれたものではなく、ユニットそのものは別。早い時期にも同社のSmartphoneに内蔵したいとのこと。実際にタイピングしてみると、Siemensのものよりも若干レスポンスがいいように感じた。
過去のCeBITでは、Siemens、Samsungから腕時計型GSM端末のコンセプトモデルが展示されていた(2003年3月の記事参照)。その後発売のアナウンスもなく、どうなっているのかと思いきや、今年は展示がなかった。やはりあのサイズにフル機能は難しいのか、はたまた需要がない、ということなのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.