ドコモは6月1日から、FOMA向けにパケット料金定額制プラン「パケ・ホーダイ」を提供する(3月24日の記事参照)。KDDIが「EZフラット」の名称で提供する定額制サービスが月額4200円なのに対し、3900円と価格を抑えた。
両者のポイントをまとめると次のようになる。
パケ・ホーダイは、最低で月額1万750円が必要なことから対象ユーザーは限られる見込み。ただし併せて大幅な「パケットパック」の値下げを行っており、今後安価にFOMAのパケット通信が行えるようになる(3月26日の記事参照)。
据え置きテレビ向けには、昨年末からスタートしていた地上デジタル放送。携帯電話などのモバイル機器向けにも、「1セグメント放送」という名称で、端末の開発が進められていた。
ところが大きな課題が残っていた。映像の符号化方式が決まらなかったのだ(2003年8月の記事参照)。候補はMPEG-4かAVC/H.264。MPEG-4はこなれた技術だが、ライセンス方法に放送事業者が難を示したことから、H.264を使うことで合意が成立した(3月24日の記事参照)。
最新の圧縮技術であるH.264は、MPEG-2やMPEG-4の2〜3倍程度の圧縮率を持つ。ただし、処理が複雑になるため演算量が増えるという課題もある。モバイル機器の場合、処理チップが高価になるだけでなく消費電力が増えるという課題にも対処しなくてはならない。地上デジタル放送対応の携帯電話は、NECや三洋電機が試作しているが(2003年7月の記事参照)、いずれもMPEG-4を想定したものだ。
ともあれ、映像符号化方式が決まったことで、「2005年度中のスタート」も明確になった。
24日は協業や統合のニュースが相次いだ。
携帯向け液晶大手のエプソンと三洋電機は、液晶事業統合を発表(3月24日の記事参照)。10月1日からは「三洋エプソンイメージングデバイス」として、携帯向けパネルに特化していく。
富士通と三菱電機は、Symbian OSベースのFOMA開発について、開発協業の検討を発表した。協業のスタイルは、NEC/パナソニック モバイルと似ている。基本部分を共同で開発して持ち帰り、端末は別々のものとして仕上げる形だ。
NEC/パナソニックのLinux OSグループと、富士通/三菱のSymbian OSグループ。3G携帯を巡っては、再編が着実に進んでいる。
キャリアを変えても同じ番号を使い続けられるモバイルナンバーポータビリティ(MNP)の議論も、「実施」の方向でまとまりつつある中、各社はキャリア乗り換えをサポートを強化している。
KDDIに続きドコモも、旧端末内のメールアドレス宛に、新しいアドレスと電話番号を送信するサービスを始める。ドコモにキャリア変更したユーザーが対象。4月からは、機種変更時にカメラ画像のコピーも行うという。
30日には、総務省がナンバーポータビリティの研究会を実施する。これまで話し合ってきた内容がまとめられる見通しだ。
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