続いてろうそくの光のみの暗所写真。
通常モードだと明るめに写るが、その分強く増感されるのでノイズが乗る。夜景モードだとスローシャッターになってノイズも少ないが、明るさは抑えめ。夜景を撮るにはこのくらいのほうが黒が締まってよいので、夜景モードならではの写りを示しているといえよう。暗くても出るべき色は出ている。
最後にサービスで7色のピクチャーライトをすべて披露しよう。
撮影機能は原則としてSH505iSと同じと思ってよさそうだ。
AFモードは標準のほかに接写、人物、風景、マニュアルフォーカスがあり、シーン別撮影にはオート、夜景、スポーツ、文字の4種類がある。特殊撮影的な機能は備えてない。
普段は画面の上下に撮影情報などを表示するエリアがあって構図を全部確認することができないので、全画面表示機能をオンにすること。面倒だがけっこう重要だ。
これらの主要な機能はだいたいショートカットに割り当てられていて「ボタン操作一覧」を見ると解説されている。よく使うものは覚えてしまうといい。
SH900iで新たに搭載されたのは、ショートカットのカスタマイズ機能。[1]から[0]の数字キーに割り当てる機能を好きなものに変えられるのだ。例えば「フォーカスロックはデフォルトでは[0]だが、これは遠い位置にあるので空いている[1]にセットしよう」とか、「ピクチャーライト色変更はショートカットがないので。あまり使わないものと入れ替えよう」なんてことができるのである。これは便利。
なお、よく使うセッティングを2つまでオリジナルモードとして登録しておける。これは閉じて撮影するときに役立つ。
閉じているとどうしても使えるキーに制限が出てくるので、メニューに出てくる項目も撮影終了やボタン操作一覧を含めても9個しかない。でもオリジナルモードをセットしておけば、メニューから「オリジナルモード」を選ぶだけでいい。例えば一つをマクロモードにしておくと、さっとマクロ撮影ができる。
サブディスプレイにも全画面表示機能があるので、それを使えばきちんと構図を見ながら撮れる。あとは、やはり横位置で撮ったときは横位置画像で記録してほしいということくらいか。
SH900iでもう一つ特筆すべきなのは動画機能だ。
標準の動画機能はQCIFサイズ(176×144ピクセル)なのだが、SH900iはQVGAサイズ(320×240ピクセル)の動画も撮影できるのだ。フレームレートこそ秒8コマくらいに落ちるが、このクオリティならフル画面で見ても十分だし、PCやテレビで見てもそこそこ楽しめる。
ファイルフォーマットは3GPP形式(MPEG-4ビデオとAMRオーディオ)なので、QuickTime 6.5がインストールされていればそのプレイヤーで再生可能。QuickTimeをProバージョンにアップデートすれば(有償)、それを編集して書き出したりもできる。
QVGAサイズで撮影した動画。クリックでムービーへ。(要アップル「QuickTime Player」))
オモチャと遊んでいるネコのムービーだがけっこうなクオリティなのが分かるだろう。このくらいのクオリティがあれば動画機能も遊べるというものだ。
SH900iは、既に発売されている900iシリーズの中ではトップの画質を持つ。デジカメ機能を重視したい人にはイチオシ端末といえるだろう。相変わらず画像処理が上手い。ただ、いかんせん保存が遅い。2Mモードのファインでなんとか記録時間を10秒以下にしてほしい。それが一番の望みである。
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