「iモードFeliCa」を電子チケットに――初のイベント実施

» 2004年03月30日 17時08分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 在京FMステーションのJ-WAVEは3月29日、NTTドコモのFeliCa内蔵端末を電子チケットとして活用したライブイベント「J-WAVE PASS FUTURE STYLE PARTY」を実施した。

 入場口では、ユーザーが実際に携帯を読み取り機にかざして認証を行ったほか、会場内でFeliCa端末を利用したグッズ販売などのデモも行われた。「こうした試みを実行に移したのは、世界で初めて」(同社)。

Photo イベントの舞台になったのは、渋谷「DUO MUSIC EXCHANGE」
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Photo この日は、J-WAVEが今年最も注目するアーティストである「Jazztronik」と「chie」が、ライブステージを行った

 NTTドコモでは、この夏から「506iシリーズ」「900iCシリーズ」としてFeliCa搭載端末をリリースする予定(2003年10月の記事参照)。現在は、デモ用の試作端末を用意しており、これをモニター向けに約5000台提供している段階だ。今回のライブイベントでは、事前にモニター登録したJ-WAVE会員50組、100名がイベントに招待され、配布されたFeliCa端末を電子チケット代わりに使用した。

Photo入場口には、FeliCa端末をかざすための読み取り機が設置してある
Photo 無事、認証が済むと席順を示す整理券が発行される仕組み

 J-WAVEでは従来から、ネット会員組織「J-WAVE NET」向けに、FeliCaプラットフォームのメンバーズカード「J-WAVE PASS」を発行していた。同カードには個人情報が入っており、カードリーダ・ライターにかざせば本人認証が可能。同カードはまた、電子マネー「Edy」と「VISA」、それにネット上のクレジットカードサービス「eLIO」の各機能を搭載していた。

 今回は、このJ-WAVE PASSをFliCa端末と融合させたかたち。会場では、J-WAVE PASSなどのeLIOマークがついたクレジットカードユーザーが、携帯電話を使ってショッピングを行える「Mobile-eLIO」のデモも行われていた。

Photo たとえば、イベント関連グッズのTシャツ(3150円)がほしいなと思えば、その2次元バーコードを携帯で読み取ればいい。デモでは、2次元バーコードではなく14桁のMeコード(Mobile-eLIO専用の、商品または商品カテゴリーを特定するコード)を利用していた
Photo (左)端末には、Mobile-eLIOがインストールされている(右)ユーザーがMeコードを読み取ると、商品説明が表示される。自動起動したMobile-eLIO上でパスワードを入力すれば、eLIOマークのついたクレジットカードから口座引き落としの決済が行われる

 会場ではまた、FeliCa端末を読み取り機にかざすことで、アーティストの限定映像が視聴できたり、スロットゲームが楽しめたりするデモも行われていた。このように、会員限定コンテンツを提供する仕組みも準備が進んでいる。

Photo FeliCa端末をかざせば、スロットが楽しめるというイメージ。もっとも、実際には端末側の準備が間に合わず、通常のJ-WAVE PASSをかざして動作させていた

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