KDDIは、迷惑メール対策として受信したEメールのヘッダ情報をEZwebで表示できる機能を6月4日から提供する。また迷惑メールを受け取ったユーザーは、ヘッダ情報を送信元の事業者、インターネット接続事業者(ISP)に簡単に転送可能になり、迷惑メール発信元の特定に協力できる。
表示は、過去30日間(最大500件)に受信したEメール。転送は、1日100件まで可能。
表示される主なヘッダ名 | 内容 |
---|---|
Return-Path: | エンベロープのMAIL FROM: の内容 |
Received: | サーバの経路情報 |
From: | 書いた人のアドレス |
To: | 送り先のアドレス |
Cc: | コピーの送り先のアドレス |
Date: | メールを送信するタイミングの日時 |
Subject: | 件名 |
アクセス方法は、[Eメールメニュー]−[Eメール設定]−[その他の設定]−[Eメールヘッダ情報表示]。通信料以外の利用料は無料。Web上から転送も指示できる。
迷惑メールの対策としては、入り口の送信元でブロックする方法と、出口の受信側でブロックする方法の大きく2つがある。ドメイン指定受信などが受信側ブロックの代表例。迷惑メール送信者の契約解除などが入り口対策の代表だ。
ほとんどの通信キャリア/ISPは迷惑メール送信を禁止しており、送信者を特定できれば契約解除が行える。ただし迷惑メールは送信元を偽装する場合が多く、「通信の秘密」も守る必要があるためキャリア/ISP側では送信者の特定が難しいのが現状だ。ヘッダ情報を迷惑メール送信元のキャリア/ISPに送信することで、情報を受け取ったISPは初めて対応が行える(2003年4月の記事参照)。
ドコモは2002年10月からヘッダ情報の提供を始め(2002年9月の記事参照)、ボーダフォンも2003年5月からPCでヘッダを閲覧できる機能を提供している(2003年5月の記事参照)。au携帯電話の場合、ヘッダ情報が残ったままメールが届くため、自分のPCに転送すればヘッダ情報を見ることが当初から可能だった。
ただし「PCを持っていないユーザーでもヘッダが確認できる」(広報部)ように、今回の機能追加を行う。携帯電話単体でヘッダ情報が見られるサービスは、これが初めてとなる。
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