電磁波にまつわる、携帯のイロイロMobile Weekly Top10

» 2004年04月08日 23時36分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

Mobile Weekly Top10 4月1日〜4月7日

1位 「900i」の5つの課題
2位 盗撮を怖れるのは女性だけではない
3位 なぜ、名古屋の地下鉄で携帯は禁止になったか
4位 光ってメールの内容をお知らせ〜「P252iS」
5位 ボーダフォン、「V801SH」を5色で展開
6位 「P252iS」発表〜「ぴちぴちピーチ」や「ブルブルべりー」
7位 QVGA液晶でテレビを視聴、FMラジオも聴ける〜「V401T」
8位 「900iS」「901i」も〜2004年FOMAロードマップ公開
9位 「SH900i」のマルチタスク非対応をどうみるか
10位 PかNか? 900iのインタフェースには注意

 この1週間のアクセスランキングで3位に入った記事、「なぜ、名古屋の地下鉄で携帯は禁止になったか」。

 心臓ペースメーカーに携帯電話が及ぼす影響を考慮し、影響の強いPDC(50xなど従来の携帯電話)の駅ホームでの利用を禁止するというものだった。

 ここで問題になったのが、ただし「2GHzのW-CDMAは改札、ホームともにOK」だということ。論拠としては、総務省が2002年に発表した実験結果が挙げられている。

方式 PDC PDC W-CDMA CDMA/CDMA2000 1x
周波数 800MHz 1.5GHz 2GHz 800MHz
最大干渉距離(センチ) 11.5 4 1 1.8
総務省資料27ページより抜粋。干渉距離は実機によるデータ

 名古屋市交通局は、最大干渉距離が11.5センチと4センチのPDC、および1.8センチのCDMA2000 1xを問題とし、1センチのW-CDMAは安全性の問題はないとした。“安全性の境目”は、1センチから1.8センチの間にあった? ということのようだ。

 ちなみに、日本で最もユーザーが多いのは800MHzのPDC。ドコモの50x、2xxシリーズなどがそれに当たる。ボーダフォンとツーカーは1.5GHzのPDCだ。ドコモにもシティフォンという名称(関西ではシティオ)の1.5GHzPDC端末がある。KDDIのcdmaOne/CDMA2000 1x/CDMA 1X WINは800MHzのCDMA、ドコモとボーダフォンの3G(FOMAとVGS)は2GHzのW-CDMAだ。

方式 キャリア 人数
800MHz・PDC ドコモ 約4288万
800MHz・CDMA KDDI 約1700万
1.5GHz・PDC ボーダフォン・ツーカー 約1839万
2GHz・W-CDMA ドコモ、ボーダフォン 約318万

電磁波の強さ──SAR値

 電磁波が気になるユーザーは、各機種ごとにSAR値(電波で人体が受けるエネルギー量)が公開されているので、それを見るのもいいだろう。数値が高いほど、人体への影響が大きいことになる(単位はW/kg)。

 例えば、ドコモの505iSシリーズでは、最もSARが高いのは「SH505iS」の1.03。低いのは「SH505i」の0.244だ。900iシリーズでは、最高は「N900i」の1.40、最低は「F900i」の0.241となる。

 au5000番台では、最高が「A5405SA」の1.22で、最低が「A5303HII」の0.239。ボーダフォンのVシリーズでは、最高が「V301D」の0.77、最低が「V601SH」の0.30だ。

 参考までにMotorolaのGSM端末「V66」が1.17。国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が示した国際的なガイドラインは2W/kgなので用語参照、どの機種も問題はないことになっている。しかし、機種によってかなりバラツキがあるものだ。

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