携帯戦争最前線〜auショップ接客コンテスト開催

» 2004年05月24日 23時07分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 キャリアや端末メーカーがしのぎを削る携帯電話戦争──。その最前線に立つのが、店頭でユーザーにサービスを提供する“冠ショップ”のスタッフだ。中でも、2003年度に純増数でドコモを上回ったau(4月7日の記事参照)の販売の現場は、どのようなものなのか。

 5月24日、都内で行われたauショップ店員による接客・商談コンテスト「au CS AWARDS 2004」で、auの強さの秘密をかいま見た。

10名の出場者が出会った“お客様”とは

 初開催となるこのコンテストは、全国2000店舗──1万人のauショップ店員の中から選出されたショップ代表が、接客のロールプレイを行い、商品知識や印象度など接客スキルを競うというもの。今回は東京大会ということで、東京・多摩地区の約140店から10名の代表が集まった。

 「ドコモより感じがいいと言われる接客を心がけたい」と、出場者の一人、auショップ武蔵村山の平沢宏光さん。彼ら出場者がロールプレイで対応したお客様は、どのような人だったのだろうか。

トップバッターはauショップ神楽坂の井上博之さん。現れたお客様は、iモードとメールを大量に使う、金髪女子高生のドコモユーザーだ。「auはいきなり15%引きなんですよ」とauの年間割引率の高さを話す井上さんに、「まじー、ちょーすごいー」


2番手は、auショップ堀之内の渡辺朋東さん。auのメール機能に興味を引かれるドコモユーザーに、「メール着信時に、着うたを設定できるんです。auだけのサービス」。右は、CDMA 1X WINが気になる社会人(クラブのママさん)に、「auなら、たくさんの動く絵文字が送れるんです。もちろん他社にも(2002年4月10日の記事参照)」と話すauショップ荻窪駅前の森田雅紀さん


auショップ練馬の女性店長、佐久間佳子さん。水濡れしてデータが消えてしまったお客様に、「EZメモリーポケットと使ってデータを保存しておけば、写真も無事ですよ(1月29日の記事参照)」


auショップ久米川の青木圭さん。WINに興味を持つ学生さん(ドコモユーザー)に、EZチャンネルの内容を実機で紹介。右はauショップ渋谷公園通りの黒田英之さん。「家族全員でauにすれば、3回線で月額7000円ですよ」


仕事柄、メールの利用が多いという社会人のドコモユーザーに。「メールで、動くハートも送れます」と話す、auショップ武蔵村山の平沢宏光さん


auショップ大森店の雨宮百恵店長。子供(ボーダフォンユーザー)の使いすぎに頭を悩ますお客様に、「ボーダフォンから乗り換えても、電話番号の下4桁を選べるサービスや、電話帳のコピーなどを用意しています(2003年11月7日の記事参照)」


今回、グランプリを受賞したauショップ池袋東口店の土橋知行さん。右はauショップ調布駅前の長田達也さん

 ロールプレイとはいえ、どのような質問が飛び出すかは伝えられていない。制限時間は1人6分。そのなかで、どこまで商談をまとめられるか。

 各出場者が、持ち前の笑顔と商品知識を披露して、来店者にauの魅力を伝えていく様子は、まさにプロ。応援に駆けつけた各ショップの店員の間からも、「非常に参考になった。心機一転して、接客の向上に努めたい」という声が聞かれた。

 KDDIが、こうしたコンテストを開催するのは今回が初。その背景には、2年後の開始が予定されている番号ポータビリティ(MNP)がある(3月30日の記事参照)。電話番号を変えることなくキャリアを乗り換えられるMNPが始まれば、店頭スタッフの重要性はこれまで以上に高まる。

 「MNPを迎える2年間、激しい戦いが待っている。1つの輪になって、“巨大なドコモを倒したい”という意識が必要。関東で、全国で、ドコモに勝てる日が来ると信じている」(au営業本部営業部の工藤芳昭部長)

 グランプリに輝いたauショップ池袋東口店の土橋知行さんは、独特の表情と語りが持ち味。「土橋ワールド──世界に引き込まれた」と批評されたように、クレームを付けてきたお客様でも、知らず知らずに土橋さんのペースに引き込まれる。

 「auは、1回入ったら絶対好きになる。他社をお使いのお客様も、ちょっとでも足を踏み込んでもらえれば」と土橋さん。特に用事がなくても、池袋東口店にぜひ立ち寄ってほしいそうだ。東京近郊の方は、土橋ワールドに触れてみてはいかが?

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