HIRAKATA「在校生しか入れませんよ」Mobile&Movie 第114回

» 2004年05月28日 15時49分 公開
[本田亜友子,ITmedia]

作品名HIRAKATA
監督杉山嘉一
制作年・製作国2004年日本作品

 枚方西高校に通うユイは、ロックバンド・ジャンヌダルクの大ファン。距離や年齢を越えたファン同士でのコミュニケーションを携帯メールで楽しんでいます。

 着メロはもちろんジャンヌ・ダルク。ある時ユイは、枚方西高校の体育館でジャンヌ・ダルクのシークレットライブが行われるのを知ります。統合によって枚方西校がなくなってしまうと聞き、卒業生のジャンヌ・ダルクが母校にやって来ることになったのです。ユイはすぐに東京に住むジャンヌファンの主婦・久美に連絡しました。

 「西校ライブ!行きたい!」

 毎日育児に追われる久美は、ジャンヌ・ダルクのライブがストレス解消の手段。ここぞとばかり、夫に娘の面倒を頼み、大阪へ向かう手筈を整えます。

 「神様からのスペシャルプレゼント!」

 同じくジャンヌファンのOL・響子も、理不尽な仕事ばかり押し付けられて、イライラはピーク。退屈な日常を抜け出してライブを楽しみたいと、出張にかこつけて大阪に向かいます。久しぶりのライブに心躍らせている久美と響子に、ユイは携帯電話越しに忠告します。

 「在校生しか入れませんよ」

 そんな言葉も二人を止められません。

 「今から仕事が手につかない!」

 久美と響子は、シークレットライブに潜入するための計画を練りあげます。

 それとは別に、ジャンヌ・ダルクのライブに突拍子もない計画を立てている男子生徒たちがいました。枚方西高校のユウジ、タカヒト、ケンタ、イクミの四人はバンドを結成、初ライブに挑んだものの、客とハデにケンカをしてライブハウスから出入り禁止をくらっているのです。

 一度味わったステージの興奮は忘れがたく、ユウジたちは演奏の場を求めていました。そんな時にジャンヌ・ダルクが母校でライブすることを知り、ユウジたちは“乗っ取り作戦”を思いつくのです。「プロの機材で演奏したら気持ちいいに違いない」──そんな軽い気持ちで始めたものの、4人のセッションは熱が入り、ライブ当日が待ち遠しい気持ちでいっぱいに。ユウジたちの“乗っ取り作戦”は成功するのでしょうか? そして久美と響子は高校生に混ざって、ライブに潜入できるのでしょうか?

 この2つの物語(フィクション)と、ジャンヌ・ダルクメンバーのインタビュー、実際のライブ映像(ドキュメンタリー)で構成された「HIRAKATA」。2003年11月18日、実際に枚方西高校の体育館で行われたジャンヌ・ダルクのライブに、いあわせたかのような気持ちになれる作品です。

 「HIRAKATA」でヒロイン・ユイを演じた堀北真希さんは、「ケータイ刑事 銭形舞」でも人気を集めました。“ケータイ刑事”は高校生でありながら、180というIQを生かした推理力で警視庁警部補として活躍する、BS-iの人気ドラマ。

 事件発生極秘メールなど、携帯電話を駆使して、事件を解決していくのです。そんな舞の必殺技は、携帯から伸びるリボン。銭形平次が銭を投げるごとく、このリボンを犯人の体に巻きつけて捕まえるのです。現在は最新作の“ケータイ刑事 銭形泪”が放送中。ゲームなどiアプリコンテンツも登場しています。

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