カスタマイズ機能も比較的豊富だ。待ち受け画面では、右ソフトキーがカスタムメニューの呼び出しに割り当てられ、利用頻度の高い機能を登録すればショートカットも可能。上下キーも機能の割り当てを変更でき、アドレス帳(呼び出し順の設定が可能)、ライトメール、Eメール(下で受信ボックス、上で新規作成)、受話音量の設定などを割り当てられる。
メニューは基本的に項目が縦に並び、上下キーで選択、決定/右キーで次の階層へ、クリア/左キーで前の階層に戻る構造だ。2階層目以降は数字キーでショートカットでき、慣れれば少ないキー操作で目的の機能を呼び出せる。
ただ分かりにくいのは、1階層目で数字キーを押すと「機能」に含まれる項目のショートカットとして動作する点だ。設定操作を素早く行うための配慮なのかもしれないが、動作を統一してほしい部分だ。
この状態で“3”を押せばメモ帳が起動する。数字キーのショートカットを使える部分はかなり多い |
AH-K3001VのEメールは、DDIポケットが提供するEメール(ここでは区別のためにH"Eメールと表記する)を利用できうるほか、ISPや会社などのメールサーバに直接アクセスしてメールを送受信できる。IMAP4には未対応だが、現状でのIMAP4の普及率を考慮すれば特に問題ともいえないだろう。
Eメールのアカウントは3つの設定が可能で、1つはH"Eメールに固定されている。2つのEメールアカウントを任意の設定で利用でき、POP before SMTP、SMTP認証、APOP認証、ポート番号の変更などにも対応する。基本的にPCからモバイルでEメール送受信が可能なアカウントであれば、AH-K3001Vでも問題なくEメールの送受信ができるはずだ。
Eメール作成時には送信するアカウントも選べる。返信時には受信したアカウントが送信アカウントとして自動選択されるので(変更も可能)、「任意のISPから受信したメールにH"Eメールで返信する」といった動作にはならない |
H"Eメール以外は、自動受信やメールサーバへの受信通知は行われず、ユーザーが任意のタイミングでメールの受信操作を行う必要がある。リアルタイム性を重視するなら、「H"Eメールに送信してもらう」「ISPや会社宛てのメールをH"Eメールへ転送する」といった使い方も必要になる。
メールの本文表示は、文字サイズ最小で18×15文字と1画面最大270文字が表示可能で、それほど無理なフォントサイズでもないので視認性も良好だ。上下キーによるスクロールはかなりゆっくりだが、ページスクロールを併用すれば長文メールも楽に読めるだろう。また左右キーで前後のメールに移動できるので、連続したメールの閲覧も容易だ。
メールは、受信フォルダとは別に20のフォルダが準備され、メールアドレスによる自動振り分けが可能。ただ、ドメインなど部分一致での振り分けや、件名での振り分けは行えない。件名での振り分けはともかく、メールアドレスの部分一致での振り分け機能はほしかったところだ。
2003年にリリースされた日本無線の「AH-J3001V」や「J3002V」(2003年2月の記事参照)と大きく異なるのは、アカウントを振り分け条件に設定可能になったことだ。アカウントごとにフォルダに振り分けられ、メール管理の利便性は向上している。アカウントを限定せずにメールアドレスによる自動振り分けを優先することもできる。
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