iモードFeliCa“iCシリーズ” どれを選ぶべきか?(1/2 ページ)

» 2004年06月17日 19時15分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 ドコモが発表した506/900iCシリーズ(6月16日の記事参照)。非接触ICチップFeliCaを内蔵し、iモードの次の5年を担うプラットフォームとして期待されている端末群だ。

 今回「P506iC」「SH506iC」「SO506iC」「F900iC」の4機種が発表されたが(6月16日の記事参照)、どんな観点で端末を選べばいいのだろうか。

各機種異なるFeliCaアンテナの位置

 iモードFeliCa端末には、通常のiモード端末にFeliCaチップとFeliCaのアンテナが搭載されている。FeliCaアンテナのある位置には「FeliCaプラットフォームマーク」が描かれており、使うときはここを読み取り機にかざせばいい。

 4機種の違いの1つは、このマークの位置だ。ドコモはマークの位置は各メーカーに任せるとしており、機種によってバラバラ。「液晶面をタッチするのを嫌がるユーザーが多いのではないか」とし、電池パック側にマークを配置した「F900iC」もあれば、「持ち替える必要がないように」と液晶面にアンテナを配置した「SH506iC」もある。「SO506iC」では、着せ替えのフィット・カバーを付けるとマークが隠れてしまう。

 各社、FeliCaアンテナの位置には工夫を凝らしたが、面白いのはSO506iC。特徴の1つである柔らかなフィット・カバーはFeliCaアンテナの上にセットする。FeliCaをかざすときに多少読み取り機に当てても、衝撃を吸収してくれそうだ。

FeliCaプラットフォームマークの位置は各社各様。上のSO506iCとP506iCは電池パック側にカメラと並んで配置。下のSH506iCではメイン液晶の裏側、F900iCは電池パックを囲むようにアンテナが配されている

FeliCa機能に大きな差はない

 とはいえ、アンテナ以外ではFeliCa機能に大きな違いはない。FeliCaチップ自体は全機種ソニー製品を搭載。アンテナの取り回しは各社で工夫があるが、ドコモやフェリカネットワークスの基準を満たすように作られている。ひょっとするとメーカーによって違いがあるのかもしれないが、通話時の受信感度と同じで違いが明らかになることはないだろう。

左は展示された携帯向けFeliCaチップ。右はFeliCaプラットフォームマーク。Suicaなどに使われているFeliCaチップは、読み取り機から受けた電波を電源として動作するパッシブ型だが、iモードFeliCaチップは端末内の電源で動作するアクティブ型。ただし携帯の電池が切れて携帯電話として動作しない場合でも、「FeliCaが動くだけの微弱な量を(バッテリーに)残すようにしている」(iモード企画部長の夏野剛氏)

 1点だけ、セキュリティの面で飛び抜けているのは「F900iC」だ。電子マネーなどの機能が搭載され携帯がサイフ代わりになると、もしも紛失した場合には、失うものも多くなる。

 F900iCでは、シリーズ中唯一、FeliCa機能をロックして使えなくできるほか、紛失した携帯に一定の方法で電話をすることでロックをかけられる「遠隔ダイヤルロック」機能でもFeliCa機能を停止できる(6月16日の記事参照)。iモード企画部長の夏野剛氏は、今後のiモードFeliCa対応FOMA端末では、遠隔ダイヤルロック機能を原則標準搭載するとしている。

 FeliCa機能には大きな違いがないとすれば、どんな観点で端末を選んだらいいのだろうか。

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