全部入りの「W21SA」、“この機能”が面白い(2/2 ページ)

» 2004年07月28日 12時29分 公開
[後藤祥子,ITmedia]
前のページへ 1|2       

メニューはFlash。サムネイルで動画の内容が分かる

 「BREW+WIN」端末は、待ち受け時に表示されるEZメニューがFlashになっているが((7月16日の記事参照))、W21SAは中のメニューもFlashで作られている。「色や柄が変化するメニューをビットマップで作ると大容量になる。Flashなら軽いデータでメニューの背景や色を変えられる」(腰島氏)

 グラフィックフォルダやムービーフォルダでサムネイル表示すると、カーソルを当てた動画やFlashを動く状態で確認できるのも面白い。「ビューワを起動させなくても、内容を確認できるように」(同)との配慮からだ。

 待ち受け時の画面がFlash対応なのは、「BREW+WIN」端末共通だが(左)、中のメニューもFlashなのはW21SAのみ(中)。グラフィックフォルダ内のFlashデータや、ムービーフォルダ内のムービーは、サムネイル時にカーソルを当てると再生される

 動画ビューワは、ムービー閲覧時に「5」キーを押すと、1.5倍速の早送り再生が可能だ。W21SAはQVGAサイズ/15fpsの動画撮影に対応しており、128MバイトのminiSDカードに最大40分の動画を撮影できる。「長時間撮れることをウリにしているので、見たいシーンを探しやすくした」(腰島氏)。

録音も可能なFMラジオ機能

 録音機能が新たに搭載されるなど、FMラジオ機能も進化した。もちろんフロントスタイルのままでも選局や録音が可能だ。録音に対応したのは、従来端末ではQCELP(用語参照)やAMRといった通話に耐えうるレベルのフォーマットだった音声圧縮が、「WIN+BREW」では音楽配信などにも使われるAACエンコードに対応したためだ(用語参照)

 録音機能は当初、予約した番組を録音できる機能も検討されたが、「携帯は持ち歩くもの。ユーザーがいつもFMを良好な感度で受信できる場所にいるとは限らない」ことから、搭載は見送ったという。

 録音ボタンが付いたFMラジオアプリ(左)。録音したラジオ番組はサウンドフォルダの中に保存される。FMラジオはイヤホンだけでなく、外部スピーカーから音を出すことも可能(右)。フロントスタイル時でも、サイドキーを使って選局や番組の録音、NOW ON AIR情報の取得などが行える

 ラジオ録音時の圧縮フォーマットはAACで、端末内メモリのみの保存となる。ビットレートは固定で24Kbps。内部メモリが空の状態で、約40分の番組を録音可能だ。「24Kbpsの固定にしたのは、KDDIのほかのビジネスモデルとの関係から。あえて落としている」。

素早いAFサーチが可能〜200万画素カメラ

 W21SAのカメラは、オートフォーカス機能付きの200万画素CCD。オートフォーカスのサーチにかかる時間が短いのがウリだ。これは三洋電機がデジタルカメラ開発で培った技術を活かした部分だと技術管理部部長の川崎秀次氏。「技術開発本部のカメラ設計担当者を、ちょっとのあいだ携帯開発のほうに引っ張ってきて教えてもらうという、社内交流を行っている」。フォーカス合わせを制御するソフトウェアを改良することで、素早いフォーカス合わせが可能になった。

 オートフォーカスのメニューはマニュアルも含めて5種類。フォーカスロックは発話キーで行う。マニュアル調整時は発話キーを押したあと左右キーで調整する。


 静止画撮影サイズは最大の1600×1200から120×160までの5種類(左)。シーンセレクトは標準も含め7種類だ(中)。W21SAには動画撮影時の面白い機能がある。録画中に右上のソフトキーを押すと、最大9枚までの静止画を撮影できるのだ(右)。この場合の静止画は、動画撮影時のサイズと同じになる


 UXGAのファイン画質で撮った画像は、メール送信用の加工がQVGAかQQVGA(160×120)サイズにしかリサイズできないようだ。UXGAのファイン画像(263Kバイト)をそのままメール添付すると、「QQVGAサイズで添付」か中止しか選べず(左)、メニューからリサイズを選んでも「QVGA」か「QQVGA」のみ(中)。SXGAやVGAは画質選択時に「メールモード」を選べば、WINで送信可能な150Kバイト以内に収まる容量の写真を撮れる(右)

カメラスルーでテレビ出力

 最近では撮った動画や静止画をテレビ出力できる端末が増えているが、W21SAにはプラスアルファの機能がある。データフォルダ内に保存された動画や静止画だけでなく、撮影時の状態もカメラスルーでテレビに出力可能だ。

 「ホームパーティなどを撮影しているときに、(被写体側も)どんなシーンを撮っているか、テレビを見れば分かる」(腰島氏)

読み取らせるだけで翻訳〜「カメラde辞書」

 辞書機能とカメラ、OCR機能を連携させた「カメラde辞書」も面白い。英文にカメラをかざすと、OCRソフトが英単語を読み取って日本語訳を画面上に表示する。「読み取り時に決定キーを押したり辞書を呼び出したりしなくても、かざすだけで意味が分かる」(腰島氏)。この機能は「メインメニュー」-「便利ツール」英単語辞書」の「カメラde辞書」を選ぶと利用できる。

 カメラを英単語にかざすと日本語訳を表示する「カメラde辞書」。うまく読み取らせるには多少の慣れが必要。カメラde辞書機能は、カメラメニューの「キャラクターリーダー」-「英単語」からもアクセスできる

 カメラを使ったデータの読み取りは、「Eメールアドレス」「URL」「電話番号」「英単語」にも対応。カメラから「キャラクターリーダー」にアクセスし、「自動」か任意のデータ読み取り項目を選べば読み取りが可能になる。

 「キャラクターリーダー」で読み取った電話番号やURL、メールアドレスなどのデータは、いったん認識データとして登録する必要がある。登録したデータをクリックすると、URLなら「URLへジャンプ」や「お気に入りへの登録」、電話番号なら「発信」や「Cメール作成」「アドレス帳登録」が行える


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年