「シンプル・小型軽量・低価格」をコンセプトとして開発されたドコモの253iシリーズ(9月15日の記事参照)。その1つとして登場するのが、ドコモ初のスライドボディ端末となる「D253i」だ。
ポイントは、「3WAY STYLE」と呼ばれる2段階のスライドスタイルと、その動作に連動させた各種機能。必要最低限の機能を大きな文字で表示する「シンプルメニュー」もウリの1つになっている。
1段階のスライドでカメラ起動、2段階のスライドで通話開始や、メールの返信画面を出せるのは既報の通り(9月15日の記事参照)。ほかにも「スケジュール」とメモ帳が、スライド動作に連動している。閉じた状態でスケジュールやメモ帳を確認している際、ボディをスライドさせると編集画面が表示され、すぐ変更を加えられる仕組みだ。
1段階のスライドで起動するカメラは、2段階へのスライドで、任意の相手に写真付きメールを簡単に送ることができる。写真を撮った直後に左方向キーを押すと、直前に撮影した写真が表示される。ここでボディをスライドさせてダイヤルキーを出し、[0]から[9]までのいずれかのキーを長押しすると、アドレス帳の0から9に割り当てた相手宛てに写真付きメールを送ることが可能だ。
スライド操作を2段階にする上で難しかったのは、スライドさせたときのクリック感や起動のタイミングだ。
2段階スライド方式を採用したD253iでは、1段階のスライド時にしっかりとしたクリック感がないと、連動したカメラ起動がうまく使えなくなってしまう。「固いとスライドさせにくいし、ゆるいとすぐ上に上がって2段階のスライドになってしまう。ベストな加重がどこなのかを見つけるのは難しかった」(説明員)。
スライドに連動した機能の起動タイミングも、2段階スライドを採用したことで、工夫が必要だった。「2段階スライドさせようとしたとき、指がすべって1段階スライドになってしまうこともある。そのたびにカメラが立ち上がったのでは、使い勝手がよくない」(説明員)。そのため、1段階スライドのカメラ起動は、一呼吸置いてから起動するように設計している。
シンプルメニューは、必要最低限の機能だけを使いたいユーザー向けに用意されたメニュー。設定すると、メニュー画面だけでなく、iモードやメールの閲覧画面など、奥の階層まですべてが24ドットの大きな文字に変更される。
「ガイド表示」も便利な機能だ。不在着信やメールの着信、留守電が入っていた場合、「次にどんな操作をしたらいいのか」が、イラスト付きで表示される。操作に迷いがちな初心者には便利な機能だ。
日本語入力は、「D506i」にも搭載された、推測変換対応の「ATOK AI推測変換」を装備。辞書の語彙数も、D252iの7万語から10万語に増え、絵文字や記号の連続入力も可能になった。
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