週刊コミック的アプローチの“携帯ドラマ”に期待Mobile Weekly Top10

» 2004年09月30日 14時27分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 少し前に、EZチャンネルの携帯コミック「行け!稲中卓球部」に読みふけって、電車を乗り過ごしてしまった──という記事を書いた。携帯でも違和感がないコミックの見せ方を提案したKDDIとビューワを開発したセルシス、作品を提供するコンテンツプロバイダの今後の展開には期待大。最新作やレアモノが出てくるなど、コンテンツの裾野が広がれば、キラーコンテンツへの道も開けそうだ。

 そんな中、EZチャンネルが、また新しい試みに挑む。携帯で見ることを意識した連続ドラマ、「横浜エイティーズ」を配信するというのだ。

 テレビや映画などの素材を二次利用するのではなく、携帯で見ることを前提として製作。週刊コミック誌の連載を読む感覚を目指すというのがいい。また、連載中のコミックの番外編というのも、相乗効果を狙ったうまいやり方だ。

 見せ方もコミックを意識したものだといい、EZチャンネルのコミックに慣れたユーザーには馴染みやすそう。コミック雑誌を読んでいる層にも受け入れやすいだろう。

 まだ作品が公開されていないため完成度は未知数だが、携帯動画コンテンツのアプローチとしては、興味深いものがある。

 携帯の小さい画面で何かをする──という文化は、まだ始まったばかり。コンテンツ開発も、ユーザーの“慣れ”に歩調を合わせた進化が望まれる。最近キラーコンテンツとして挙げられるようになった電子書籍も、メール文化が進化するうちに、ユーザーが小さい画面で文字を読むことに抵抗がなくなった──という背景があってこそのものだといわれている。

 紙のマンガから電子コミックへ、そしてコミックを意識したドラマへ。ユーザーに馴染みのあるインタフェースを少しずつ進化させながら携帯に落とし込む──。こんな流れの中から今後、どんな“携帯ならでは”のリッチコンテンツが生まれるのかが楽しみだ。

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