月間純増数でトップに立つのも珍しくなくなったau。その好調を最前線で支えるのが、ユーザーと直に接するauショップのスタッフだ。
KDDIは2002年度から、“全国どこのauショップでも同じクオリティ”のサービスを提供できるよう、マナー・マネジメント、商品知識の両面をサポートする研修制度を開始。カスタマーサービスの質の向上に努めてきた(10月19日の記事参照)。
マナー研修には外部から講師を招き、商品知識研修にはKDDIの営業社員を起用。こうした施策の効果が、2004年には目に見えて現れ始めたという。「“auチームの一員である”という考え方がショップスタッフの中に浸透してきた。自分の役割についての自覚が出てきた」(KDDI)。時を同じくして、魅力的なサービスや端末が続々と発表されたこともあり、今の“好調なau”がある──というのが、KDDIの見方だ。
10月19日、都内ホテルで開催された「auショップコンベンション 2004」に、各地区接客コンテストのグランプリ受賞者が集結。“一歩先ゆく接客マナー”の数々を披露した。
auが目指すのは“ハートフルな接客”。マナーブラッシュアップで講師を務める石塚美樹氏は、「お客の立場になったとき、どんな接客を受けたいか」を考えることが、感じのよい接客につながると話す。礼儀・礼節、コミュニケーション、商品知識は必須だが、この3つを心がけるだけでもまだ足りないと、要求は高い。
ハートフルな接客とは、これに「アイコンタクト」「相づち」「笑顔」が加わったものだ。「アイコンタクトで相手に対する感情を示し、相づちで“あなたのことをもっと知りたい”という気持ちを表現。笑顔で“あなたと話していることが楽しい”という気持ちを表す」(石塚氏)。
ただし“がんばって相手に合わせている”ようになってしまうのでは逆効果。「すべてにおいて自然であることが大事。私はあなたのことを考えている──ということを自然に表現しているときには、礼儀・礼節や商品知識などは考えていられない。それは既に身に付いていることが前提」(石塚氏)。
こうした暖かくも厳しい指導は、ショップスタッフからも信頼を受けているようで、石塚氏の登壇時には会場から「美樹先生!」と声援が飛んだ。
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