ツーカーS、巣鴨の街に歓迎される(1/2 ページ)

» 2004年11月26日 23時29分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 「おばあちゃんの原宿」という呼び名でもおなじみ、巣鴨の街で、ツーカーが異色のイベントを開催中だ。普段は地味な色合いの街並みのあちこちに、派手な黄色いのぼりが翻っている。

 JR/都営三田線の巣鴨駅から、都電荒川線の庚申塚駅の間を結ぶ巣鴨地蔵通商店街を舞台に、同じ色のパーカーを着て、道をいく人たちに声をかけているのが、ツーカーS体験キャンペーンのスタッフたちだ。巣鴨を訪れる高齢者に「説明書が不要なほど簡単」なツーカーSを触ってもらい、実際に通話をしてもらって、その簡単さを知ってもらおう、という意図のキャンペーンである。

ツーカーS体験イベントが行われている巣鴨地蔵通商店街(左)、4Fが無料休憩スペースとして開放されているアイスクリーム店「桜花苑」。無料で試せるツーカーSも置かれている(右)

高齢者の携帯嫌いは根強い

 「カンタンな携帯ですよ」「今日は無料です、ご家族に電話をかけてみませんか」──スタッフが声をかけても、多くの人は通り過ぎる。中には「興味ないよ」「あたしゃケータイってのは嫌いなんだよ」と言って断る人が少なくない。

 足を止める人も、最初は大して興味がなさそうな人が多い。たまに「これ、カンタンな携帯なんでしょ。知ってるわよ」など自分から話しかける人もいるが、ほとんどの人は「ケータイは嫌い」「難しいからイヤ」といいながら説明員の話を聞き始める。しかし、実際に手にとって通話してみると興味が出てくるようで、長く話し込んでいる人が多かった。

 今回のイベントでは、気に入った人向けに契約も受け付けてはいるものの、あくまでツーカーSを体験することがメイン。「通話料はかかりませんので、好きなところに電話をかけてください」と言って、家族や友人に電話をかけるよう勧める。

キャンペーン中にかかった通話料はツーカーが負担する(左)、ツーカーSを試した人にはおみやげが手渡される。地蔵せんべい、地蔵飴、地蔵まんじゅうの中から好きなものを二つ。一つは自分に、もう一つはコミュニケーションを取りたい相手へのおみやげとのこと(右)

 「かける相手がいない」という人にはスタッフが相手をするが、ほんの数メートル程度離れて話すだけで、とてもうれしそうな表情を浮かべる人も多かった。しばらくツーカーSを使ってみて、「これなら私にも使えそう、使ってみたい」と乗り気になり、契約していく人も見かけた。

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