発売2週間で、売り上げトップに躍り出るなど販売実績も絶好調のツーカーS(12月3日記事参照)。製品のターゲットである高齢者ユーザーは、実際にツーカーSを使ってみて、どのような感想を抱くのだろうか。
川村義三さん・テルコさん夫妻(仮名)は、都内の一戸建てに二人暮らし。年齢はそれぞれ85歳と78歳。義三さんは携帯を持っていないが、テルコさんはPHSを持っている。電話帳など、PHSの設定はすべて娘夫婦にしてもらった。
初めてツーカーSを手にしたのは約1週間前。義三さんは知らなかったが、テルコさんはツーカーSという商品名こそ知らなかったものの、ツーカーというキャリアの存在も、商品の広告も知っていたようだ。「あっ、これ『カンタン』ってやつでしょう。知ってるよ」と、実物のツーカーSを手にしてちょっとうれしそうだ。
ツーカーSの第一印象は「メールとか何とか、面倒くさいものがないのねえ。いいねえ、こういうの」とのこと。デザインも「固定電話の子機みたいでいい。軽くて手になじむ、大きさもちょうどいい」と話す。
二人にとって携帯電話は必要なのだろうか。「あったほうがいい。最近は公衆電話が減っているので、外で電話をしようと思うと、電話を探すのが大変なので」「おじいさんが道に迷ってしまうことがあるので、携帯を持っていてくれるとうれしい」という。携帯電話はやはり、必要なようだ。
第一印象は非常によかったようだが、一週間使ってみて印象は変わったのだろうか。
二人とも、通話にはほとんど迷うことがなく、すぐに使えた。通話ボタンに続いて数字ボタンを押せばいいことはすぐ覚えたし、公衆電話のような使い勝手で分かりやすいという。
使っていて分からなかったことはないか聞いてみると「充電するときは、スイッチを『切』にしなくていいの?」という質問が返ってきた。「スイッチを切ってしまうと、ほかの人から電話がかかってきても受けられないから『入』のままで充電する」と説明するとすぐに納得していたが、最初のうちは電源を切って充電していたそうだ。
良いと思った点を聞いてみた。「通話ボタンを押すと全部のボタンに電気がついていい。ボタンの数字が大きくて見やすいのもいい。押すと音が鳴るし、ボタンを押したかどうか分かりやすい」という。実際に電話をかけるところを見せてもらうと、二人とも左手に携帯を持ち、右手の指でボタンを押している。
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