DDIポケット、2月中に256Kbpsサービス開始

» 2004年12月21日 16時59分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 DDIポケットは12月21日、プレス向けの説明会を行い、2005年2月2日にWILLCOMへ社名変更するタイミングに合わせ、AirH"の体感速度を向上する「メガプラス」サービスを提供すること、同2月中に、下り最大256Kbpsのサービス提供を開始すること、対応データ通信カード「エアエッジ プロ」を発売することなどを明らかにした。

256Kbpsは2月スタート、対応端末は「エアエッジ プロ」

 以前から話題になっていた、32Kbps×8チャンネルを束ねて256Kbpsとする高速通信サービス(7月21日の記事参照)が、2月中に開始される。端末は「エアエッジ プロ」という名称で、サービス開始と同時期に発売予定だ。

 従来の128KbpsのAirH"+メガプラスで体感500K〜600Kbps、エアエッジ プロ+メガプラスで体感1Mbpsを実現するという(10月14日記事参照)。説明会ではキャリア名を伏せた3Gデータ通信カードとエアエッジ プロ+メガプラスとで、写真データやExcelファイル、Webページの表示のスピードを比較するデモを行い、3Gデータ通信カードよりも高速な通信が可能なことをアピールしていた。

左が3Gデータ通信カード、右がエアエッジ プロ+メガプラスで、写真をダウンロードしている様子。3Gはよほど電波状態が悪かったのか、デモではエアエッジ プロのほうが圧倒的に速かった。「ここはDDIポケットの本社内なのでもちろん条件はいいのですが……それにしても速すぎますね」と、経営企画本部長の喜久川政樹氏
展示されていたエアエッジ プロ端末

AirH"の高速化サービスを7月末まで無償提供

 メガプラスは、米Venturyの提供するデータ圧縮・最適化技術。これまでDDIポケットが無料提供していた「トルネードWeb」の発展形ともいえるもので、社内では「高速化サービスV」と呼ばれていた。データをダウンロードするときに、先にテキストから表示していき、また画質を大幅に損なわず画像を圧縮。通信時の体感速度を向上する。

 専用のクライアントソフトをPCにインストールする必要があり、2月2日以降に発売される新ブランドのAirH"端末にはクライアントソフトが同梱される。また、既存のAirH"ユーザー向けにも2月2日から7月末まで、DDIポケットのWebサイトなどで専用クライアントソフトが無償提供される。

 パケット通信方式の名称も、チャンネル数を示す呼び名へ変更する予定だ。従来の32Kパケット方式は「1xパケット方式」、128Kパケット方式は「4xパケット方式」、256Kパケット方式は「8xパケット方式」という名称に、2月以降変更されることになる。

 2月2日以降発売されるデータ通信カードには、ドライバやメガプラス、ISPへの接続設定などのソフトがプリインストールされたUSBメモリが同梱される。CD-ROMの付属しないモバイルノートでも、簡単にインターネットへ接続できる。

2月2日以降に発売される新ブランドのAirH"端末には、「EasySetupTool」という名称のソフト群が入ったUSBメモリが同梱される。USBメモリをPCに挿すと自動起動して簡単に設定できる

AirH"PHONEにも高速化サービス

 発売中のAirH"PHONEで、Webブラウズのスピードを高速化する「エアエッジフォン高速化サービス」も提供予定だ。開始日は2005年2月2日で、4月末までは無料で提供される。オンラインサインアップセンターに接続し、カスタマーコントロール画面で「高速化サービス」をオンにするだけで利用できる。

 会場では高速化サービス対応済みのAH-K3001Vが展示され、デモが行われていた。手持ちのAH-K3001Vと同時に、ITmediaトップページに接続してみたところ、表示が終わるまでにかかった時間はそれぞれ1分16秒と2分3秒。画像もテキストもすべて表示し終わるまでを計測したが、実際には半分くらいの時間ですべて文字と画像の枠が表示され、カーソルも自由に動かせる状態になっているので、体感的には数字以上に速度の向上が感じられた。

高速化サービス対応済みのAH-K3001Vで、Operaを起動したところ。「高速化サービス」の文字が見える


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