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入力例を見ると通常変換の割合が多いが、これは初期状態の予測辞書に登録されている単語が少ないためだ。ひらがなのまま確定した単語や通常変換した単語は学習され、次回からは予測候補やフレーズ予測候補に出るようになる。
全く同じ文章をもう一度入力するのなら、ライバル製品と同様に先頭の数文字だけ手入力すれば、あとはフレーズ予測で次々と入力できる。
例文1で「しゅっぱんしゃに」のように付属語込みで変換しているのは、そのほうが操作の回数が少なくて済むからだ。フレーズ予測では学習されたつながりしか候補に出ない。
したがって通常変換が必要な(つまり予測候補が存在しない)場面では、そのあとにフレーズ予測ウィンドウが表示されることはない。それなら続けて付属語も入力したほうが、変換操作が1回で済む分だけ楽になる。いっそのこと文章をまるごと入力して通常変換してもよい。
入力された文章は単語に分解して予測辞書に登録され、同時にそのつながりが学習される。たとえば「大学を出て出版社に就職し」を変換すると、「大学/を/出て/出版社/に/就職/し」のように分解され、次回はその単位でフレーズ予測が行われるようになる。ただし付属語は直前の自立語と組にして次の単語とつながり学習されるため、次に「メーカーに」と入力しても「就職」は出てこない。
完全な学習ベースだと予測辞書を育てるのに時間がかかるが、モバイルルポでは助詞の扱いに若干の工夫がみられる。たとえば「出版社に」を確定したあとで「出版社」を入力すると、「に」だけでなく「へ」「にも」「から」も候補として表示されるのだ。同様に「〜が」のあとでは「は」「も」「だって」も候補になる。少々の表現の揺れはフレーズ予測で吸収できるというわけだ。
以上のように、モバイルルポの入力の様子は、POBoxとはかなり異なる。辞書を鍛えれば予測入力できる単語は増えていくが、付属語については手入力しなければならない場面がどうしても残る。POBoxのような使い勝手を期待するとちょっと失望するかもしれない。
連文節変換というのは、文章を丸ごと入力したときに「もう/行かないと/間に合わない」のように文節に区切って変換してくれる仕組みをいう。上で見てきたとおりモバイルルポでは通常変換の比重が高くなるが、実はモバイルルポの連文節変換はかなり優秀なのだ。
[太田純,ITmedia]
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