P900iに丸みを持たせたようなボディ。レンズの下に小さくライトがあり、その下にサブディスプレイがある。ちなみにサブディスプレイをファインダーにして撮影する機能はないので自分撮り時はちょっと不便 |
「P901i」(2月1日の記事参照)は「P900i」のカスタムジャケットコンセプトを受け継ぎつつ、やや丸みを帯びた姿になり、さらに小型軽量化が図られた端末だ。
カメラ機能はP900i(2004年3月の記事参照)や「P900iV」(2004年7月の記事参照)とは全く違う新スペックになった。CCDではなく松下電器産業が開発した新しい撮像素子「νMAICOVICON」を採用したのだ(2004年2月の記事参照)。CMOSセンサー並みの消費電力でCCD並みの高感度と高画質を実現する素子だという。
νMAICOVICONを搭載した最初のカメラ付き携帯「N900iG」(1月5日の記事参照)と同じ撮像素子だが、N900iGは130万画素、P901iは202万画素版とワンランク上のスペックになる。
正直なところ、N900iGの画質はそれほどいいものではなかった。あまり色に深みがなくノイジーで能書き通りの画質とはいいがたかったのである。その点P901iはどうか。
前モデルに当たるP900iは、オートフォーカス機構付きの128万画素CCDを搭載し、派生モデルのP900iVは、200万画素CCDを搭載しながらパンフォーカスだった。P901iは202万画素のνMAICOVICONを搭載したパンフォーカスだ。
カメラはP900iと同じく背面のヒンジ近くにあり、端末を開いてそのまま撮影する。VGA以上の画像サイズでも端末を縦に持ったまま横位置での撮影を行うというスタイルだ。
カメラモードの起動はテレビ電話ボタンの長押し。カメラの起動は約2.3秒とけっこう早い。
端末を縦に持って横位置の撮影を行うため、縦長の画面に横長のファインダーが現れ、上下の空いたスペースに撮影情報などが表示される。撮影時の画面デザインは、色づかいを除けば「N901iC」(2月8日の記事参照)と同じだ。画面をフルに使わないので少々小さいが、その分画像に撮影情報が重ならないので構図は決めやすい。
機能ボタンを押すとメニューが表示されるが、このあたりのデザインもN901iCと同じである。
メニューはシンプルで、最初に行うのは画像サイズ設定とファイル制限だけ。特に画質設定の項目はない。画像サイズは最大1600×1200ピクセルで、その下にSXGA(1280×960)、VGA(640×480)と続く。
撮影時の設定は画質調整メニューにすべて納められており、そこで明るさ、ホワイトバランス、色調切替、撮影モード、画像チューニングを行う。色調切替はセピアや白黒、撮影モードは標準とナイトモードのみとN901iCと比べても極めてシンプルだ。
画像チューニングでは自動のほかに、50Hz帯か60Hz帯かの切り替えを行う。普段は自動でいいが、蛍光灯下の撮影で縞模様が出るようなときには手動で調整すればいい。
撮影から保存までにかかる時間は、1600×1200ピクセルでminiSDカードに記録したときで約9秒。もうちょっと早いと嬉しいというレベルだ。
では実際に撮ってみよう。
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