蛍光灯からである。W21Tの作例と並べてみた。
A5509T | W21T |
色は悪くないのだが、蛍光灯下で縞模様が出ることがあるという悪い癖は改善されてない。常に出るわけではないが、蛍光灯の電源周波数が50Hzか60Hzかという問題なので手動で切り替えられるなど手だてを講じてほしかった。
次は白熱灯下。
標準 | あざやか |
あっさり |
色調を変えて3枚撮ってみた。ホワイトバランスはオート。室内の照明下──つまり屋外に比べて暗くなると全体にあっさりめの色調になり、ややメリハリが欠けた絵になる。
ここでマクロモードの作例をW21Tと並べてみよう。
A5509T | W21T |
ミニカーがスバル360からミゼットになってるのは、単にスバル360のフロントが壊れちゃったためなので勘弁してほしい。後ろにいる飛行機の色が全然違う点に注目。よりリアルなのはA5509Tのほうである。背景の白い紙が白く写っているのはW21Tだが、リアルな雰囲気が出てるのはA5509T。微妙に違いが出ているのが面白い。
最後にローソク編。真っ暗な部屋で3本のローソクのみで撮影した。
通常 | ナイトモード |
通常+ライト |
通常だと無理な増感は一切せず、素直に暗いところは黒くつぶしてしまっている。一般にCMOSセンサーは感度が低くてノイズが乗りやすいため、暗いところで増感するとノイズばりばりの見るに堪えない絵になりがち。そこでA5509Tは無理をしない設計になっているようだ。
ナイトモードにするとシャッタースピードがかなり遅くなるが、増感しすぎないようにしている。これはこれで悪くない。無理に暗部を明るく写すこともないのだ。
そんなわけで、フレンドリーデザインのA5509Tもカメラ機能はWIN端末のW21Tとあまり変わらない。起動も速いし撮影・保存時間も短いので気軽にさくさく撮れて画質に高い期待をしないのならいい感じだ。
miniSDカードには未対応だが、内蔵メモリが20Mバイトあるので高解像度の写真を撮りまくらなければ大丈夫だろう。ちなみに今回は市販の携帯電話メモリ管理ソフトを使ってPCに画像を吸い上げて掲載している。
ただ、条件によって出たり出なかったりとはいえ、蛍光灯下での縞模様はそろそろなんとかしてほしい。屋外ではCMOSセンサーを意識しなくていいくらいがんばってはいるが、やはりケータイのカメラは室内で使うことが多いのである。
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