CMOS搭載機としては、なかなかの画質〜「F700i」ケータイカメラ画質研究ラボ(1/3 ページ)

» 2005年02月24日 19時45分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
白くて角が丸いボディのヒンジ近くにレンズがある。見ての通り、撮影補助用ライトは用意されてない。サブディスプレイも最小限の大きさだ

 普及型FOMAの第1弾として登場した富士通製の「F700i」(2月2日の記事参照)。700iシリーズでは、さまざまな部分でコストダウンが図られており(2月2日の記事参照)、カメラ部もF90xi系がCCDを使っているのに対して、F700iは128万画素のCMOSセンサーが搭載された。富士通端末のアウトカメラとしては初搭載となる、CMOSの実力に注目しつつ見ていこう。

 搭載した撮像素子は異なるものの、基本的な操作はF90xi系と同じテイストで、機能面もほぼ同等だ。方向キーの上を押すとカメラモードが起動。ほかの多くの富士通端末と同様、最大サイズのSXGAまですべての写真の撮影は、端末を縦に持った状態で行う。

 極めてシンプルな折りたたみ型デザイン。円形の方向キーの上方向がカメラへのショートカットになっている。内側には11万画素のインカメラを搭載

 撮影画面の下には小さなアイコンがずらりと並ぶ。左右キーを使って項目を選び上下キーで選択。これのおかげでメニューをいちいち開かなくても細かい設定が可能だ。

 設定可能な内容は細かく、撮影効果(いわゆるシーンモードが中心)では、風景や逆光、夜景、夕焼けなど8種類が用意される。明るさや色の濃さ、ホワイトバランスの設定も可能だ。

 富士通FOMA共通のカメラインタフェース。小さなアイコンがずらりと並び、縦位置で撮影するのが特徴だ(左)。左右のキーで項目を選び、上下のキーで内容を設定できる。これはデジタルズームを行っているところ。この機能はなかなか便利(右)


 基本的なメニューは富士通端末ならでは。機能はけっこう豊富だ(左)。カメラ設定の下には、さらにこれだけの項目が並んでいる。これはかなり豊富だ。撮影効果はいわゆるシーンモードである(中)。メニューの静止画設定で、画質や画像サイズ、保存先などを決めておく(右)

 ただ、F90xi系と大きく異なる点が2つある。1つは撮影補助用ライトを内蔵していないこと。そのためライトのオン/オフ機能はない。フラッシュ代わりとしては大して役には立たないが、かといって取ってしまうのも大胆だ。

 もう1つはメニューに「ちらつき調整」があること。蛍光灯下で撮影したときなど、電源周波数との同期による縞模様が発生したとき、手動で調整してなくすことができる。

 右側面にはminiSDカードスロットがある。その左のサイドキーは撮影時にシャッターとして使うことも可能だが、端末を縦にして撮影することがほとんどのため、使う必要はほとんどないだろう

屋外編

 今回は最初に、同等のカメラ機能(128万画素CCDでパンフォーカス)を持つ「F900iT」(2004年6月の記事参照)と比べてみよう。

 左がF700i、右がF900iT

 F900iTはCCD。F700iはCMOSセンサー。さらにF700iのCMOSセンサーのほうがセンサーサイズが小さくて画角もちょっと狭い(44ミリ相当)。F900iTは35ミリ相当である。

 F700iで撮ったほうはISO50でシャッタースピードは1/3125秒、レンズはF3.2。F900iTはISO100で1/4095秒、F3.6。

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