NECは2月25日、急拡大が続くロシアの携帯電話市場向けに端末を投入すると発表した。同社のロシアへの端末投入は初となる。
ロシア向けに販売するのはミッドレンジ向けの「e242」とエントリーモデルの「e101」。いずれもGSM/GPRS方式に対応したモバイルインターネット端末で、大型カラー液晶やカメラを搭載。MMSやSMS、MIDP2.0のJavaに対応する。
ミッドレンジ向けの「e242」。1.9インチ6万5000色TFT液晶のメインディスプレイと、0.9インチ4096色の背面液晶を搭載した折りたたみ端末。30万画素CMOSカメラを搭載し、着信音は64和音。MP3、IrDA、USB、E-mail、MMS、SMS、WAP2.0、MIDP2.0のJavaに対応。サイズは、90×44×23ミリ、重さ95グラム。価格は300ドル程度になる見込み
エントリーモデルの「e101」。1.8インチ6万5000色CSTN液晶のメインディスプレイと、1インチの背面液晶を搭載した折りたたみ端末。30万画素CMOSカメラを搭載し、着信音は16和音。USB、E-mail、MMS、SMS、WAP2.0、MIDP2.0のJavaに対応。サイズは、84×45×24ミリ、重さ85グラム。価格は200ドル程度になる見込み
ロシアへの参入についてNECは「モバイルインターネットが急速に拡大しているため」としている。ロシアは携帯電話加入者数が7400万(2004年12月)という大きな市場。携帯電話の販売数も、2004年の2500万台から2005年には3000万台に拡大すると予測されている。
「モスクワやサンクトペテルスブルグなどの主要都市では、ハイエンド端末の需要が伸びており、また2005年にはロシアでiモードが始まる(2004年12月の記事参照)。3Gへのロードマップも見えている」(NEC広報)など、モバイルインターネット普及の土壌が整いつつあることから、参入を決めたという。
ロシアでの販売に当たっては、現地のディストリビューターと提携。市場で4%のシェアを目指す。
- ロシア携帯電話市場で「日本の競争力は十分」
MCAによれば、ロシア携帯電話市場は毎年100%の成長を続け、2003年末には加入者数が3600万人に達したという。同市場において、高機能とデザイン性において優位にたつ日本メーカー製端末の競争力は十分あると同社は分析する。
- 知られざる、ロシアやタイの携帯電話事情
海外進出を考えるなら、まずはその国の状況を把握するのが重要。ギガフロップスの増澤貞昌氏が、ちょっと珍しいロシアやタイの携帯電話事情について話した。
- ロシアでもiモードを展開
ドコモはMobile TeleSystemsと提携して、2005年12月までにロシアでiモードサービスを提供すると発表した。
- 専門ショップでブランド認知〜中国にNECの携帯専門店
NEC通訊は北京と広州に、NEC端末を専門に取り扱うショップをオープンした。ブランド認知を向上させるのが狙い。2005年内に10店舗を展開予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.