3月1日から4日まで東京ビッグサイトで開催中の「IC CARD WORLD 2005」で、NTTコミュニケーションはTypeB仕様の非接触ICチップを搭載した携帯電話を参考出展している。
アンテナは携帯電話本体に内蔵し、TypeB仕様の非接触ICチップはminiSDカード型に収めた。住民基本台帳カードなどに使われるTypeB仕様にのっとることで、「ICカードで提供されるセキュリティソリューションを携帯電話でも利用可能」になるという。
「利用シーンはFeliCaと同じだが、着脱式なのが特徴。(FeliCaと)アンテナを共用し両方使える方向で交渉している。現状は技術的に難しいといわれているが、将来は可能にしていかなくてはならない」(説明員)
非接触ICチップには大きく3種類の方式がある。欧州でポピュラーなTypeA(蘭Philipsが開発したMifare方式)、住民基本台帳カードなどに使われるTypeB(米Motorolaが開発)、一般にTypeCと呼ばれるFeliCaだ。
国内の携帯電話搭載では、ドコモが「おサイフケータイ」としてFeliCa内蔵の携帯電話を発売。既に200万台が出回っているほか(2月22日の記事参照)、KDDI、ボーダフォンも追随を決めたことで、事実上FeliCaがデファクトスタンダードとなっている。
またminiSDカード内には、ICチップのほかに256Mバイトのフラッシュメモリも搭載されている。メモリに保存したデジタルコンテンツをICチップを使ってセキュアに管理できるのが、もう1つの特徴だ。
モバイルコマース関連の業界団体MOPASSコンソーシアムが定めるMOPASS(2002年8月7日の記事参照)と互換性を保っていくという。
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