世界最大規模のIT見本市「CeBIT 2005」が3月10日から開幕する。開幕を明日に控え、独Siemensなどは既に展示を行っているので、いち早く情報をお届けしよう。
独Siemensの携帯端末事業部Siemens Communicationsは、26ホールで携帯関連の展示を行っている。中でも目をひくのは、マシン・ツー・マシンの通信により生活を便利にするとうたう「Ay One」。Ay Oneと名付けられた正方形のセンサーと、携帯電話がやりとりをする。携帯がマスターで、Ay Oneがスレーブの関係だ。
温度、光、音などのセンサーを備え、デバイスそのものの動き(振るなど)を感知するセンサーを設定できる。たとえば、自動車を離れる際に車内にAy Oneを置き、Ay Oneが動くとアラームを出すように設定しておけば、早期に車の盗難に気がつく。アラームは、SMSか電話のコールとして自らの携帯で受信できる。警告音として、サイレンを鳴らすことも可能だ。
さらに面白いのは、子供や老人などに連絡用として持たせる利用法。Ay Oneではカバーを90度/180度/270度/360度回転させることで、計4種類の設定が可能となっている。このため下の写真のように、カバーの窓に「娘」が現れたときに側面のボタンを押すと、娘の携帯に電話するといった使い方が可能だ。GSM携帯としての通信機能を備えているため、Ay Oneを耳に当てて「もしもし」といえば、立派に通話が成り立つ。
連絡先は、カバーの窓に救急車が現れたときは119番にダイアルする──など必要な連絡先を設定しておけばいい。この連絡先は、マスターの携帯側で設定して反映させることができるという。
Ay Oneは、携帯端末側のアプリケーションもJavaベースで、開発者はさまざまなアプリケーションを開発、設定できる。「オープンプラットフォームだ」と説明員。“自動車用Ay One”ならカバー回転の4操作に「天気情報を取得する」「交通情報を取得する」「自動車の位置をマスター携帯に通知する」などの各動作を割当可能。今後ユーザートライアルを進め、その後の製品化を検討するという。
もう1つ、同社ブースで目に付いたのがルームランナーで走っている女性。彼女は何をしているのだろうか。
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