韓LGがCeBIT会場で展示していた「3Dゲーム携帯電話」ことSV360は、今月末に発売予定のCDMA端末。一見すると太目のストレートスタイルだが「横開き」するのが面白い。
開いた状態では、横長の2.2インチQVGA液晶画面とステレオスピーカー、本体側には左右にナビゲーションキーと真ん中に数字キーを並べたポータブルゲーム機ライクなスタイルとなる。内蔵カメラはCCD 1.3メガピクセル、SDカードスロットを備え、音楽のステレオ再生にも対応している。
液晶画面と数字キーの間にゴツイ雰囲気で配置されている各種キーは、閉じたままで音楽再生などをするためのもの。若者向けということでサイバーなデザインにしたという。裏面はデジカメスタイルで、フラッシュを備える。
SV360が“3Dゲーム携帯”とうたわれている最大の理由は、ゲームのレンダリング速度と「モーションコントロール機能」にある。前者はATI Technologiesの「IMAGEON 2300」を携帯電話として初めて搭載(3月8日の記事参照)。3Dゲームを可能としている。
端末を両手に持って左右上下に動かせば、ゲームのコントロールが可能。日本でも「V603SH」が対応した機能を備えているわけだ。対応ゲームは2種類内蔵されているが、今後対応ゲームもダウンロード販売する予定とのこと。
「韓国での反応を見ながら、年末か来年にでも欧州に投入したい」(説明員)
同社ブースには、もう1機種目についた横型携帯があった。米Cingularから発売中の「F9100」がそれだ。北米のGSM850/1900MHzに対応した、コンパクトなストレート端末。
こちらは横にスライドさせると、QWERTY配列のフルキーボードが出てくる仕組みで、ターゲットは若者層。北米ではインスタントメッセージが若者の間で好まれており、ハイスペックな高価格端末よりもメッセージに適したフルキーボードを備えた手ごろな価格の端末が求められているという。
キーボードを引き出すと画面が自動で90度回転するが、この表示に対応しているのは「Instant Messaging」と「Message」、アドレス帳のみとなる。最大35のインスタントメッセージに同時対応したり、918文字のテキストメッセージに対応するなど、メッセージ機能が強化されている。
液晶はSTN6万5000色、128×160ピクセルとやや小型。GPRSやMMSに対応しているが、カメラや外部メモリスロットはなし。
北米以外での発売については「今のところ予定はない」(同社説明員)。GSMの対応周波数を変えるだけですぐにでも欧州やアジアで発売することは可能だが、「北米と他の市場では若者が求めるデバイスの傾向が異なる」(同)とのことだった。
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