普通の日本製端末なのに、なんとなく欧州っぽさを感じてしまうのはボーダフォンの3G携帯だからなのか。ドコモのN系とはまったく違ったテイストを持つのが「802N」だ。
使った感じも、ドコモのN900i系よりはボーダフォンのほかの3G端末に似ている。キャリアの違いによるテイストの違いがなかなか面白い。
本体の上面(つまりディスプレイの裏)にサブディスプレイとカメラとLEDライトがあるというシンプルなスタイル。けっこう軽量かつコンパクトで軽快感があるデザインだ。
カメラは124万画素のCMOSセンサーで、単焦点のパンフォーカス。標準的なメガピクセルカメラ付きケータイのスペックだ。
ディスプレイを開いてカメラキーを押すと、すぐに撮影可能になる。撮影方向は他のNEC製端末同様、横位置となる。液晶モニタの一部をファインダーとして使うことで、普通に端末を立ててカメラを向けたときに横位置で撮影できるスタイルだ。
カメラモードは、ムービーモード、フォトモードなどなど用途別にたくさん用意されている。静止画形はフォトモード、連写モード、ピクチャボイス(音声付き写真)、デジタルカメラモードの5つ。VGA以上の高解像度撮影はデジタルカメラモードを使う。
デジタルカメラモードでは画像サイズは640×480ピクセルと1280×960ピクセルの2種類、画質の設定は特になしと極めてシンプルだ。撮影機能は、明るさやホワイトバランス設定、撮影モード(いわゆるシーンモード)が用意されているが、撮影モードは風景、ポートレート、接写、ナイトモードと必要最低限のものだけがある。
多くの端末では明るさ調整は十字キーでダイレクトに変更できるが、802Nはこれもメニューを使う必要がある。簡単にできる設定は、普段はライトのオン/オフと撮影だけ。画面上に出る撮影情報も少なく、撮影時の画面は極めて簡素だ。
目をひくのが「画像チューニング」。名前は大ゲサだが、電源周波数が50Hzか60Hzかを選ぶもので、蛍光灯下で撮影したときのちらつきや縞模様を防ぐ機能だ。
シンプルな分動作は軽快で、比較的ストレスなく撮影できる。
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