既に触れた基本的なWebブラウジング機能の充実に加え、Proxyの利用、ユーザーエージェントの変更も可能だ。
ActiveXのように、OSやブラウザに依存したプラグインを利用したサイトには正常にアクセスはできない。ただしユーザーエージェントを変更することで、アクセス可能なブラウザを限定している通販サイトやオンラインバンキングなどにもアクセスできそうだ。ユーザーエージェントにはInternetExplorer6/5、NetScape4/7なども含まれている。もちろん正常にサービスを利用できるかどうかはまた別問題なので、ユーザーが自己責任で利用する必要はある。
「NetFront for 702NK」は多機能であると同時に携帯電話で動作するブラウザとしては極めて軽快で、操作性もいい。3Gなので通信速度が高速という点もあるだろうが、PC向けのサイトにアクセスしてもレンダリングでストレスを感じないし、既に触れたようにスクロールも快適。画面の小さな携帯電話ではどうしてもスクロールの頻度が高くなってしまうので、この点は極めて重要だ。
また欧米向けではPDFリーダーやMacromedia Flashがセットの製品もある。最近はちょっとした地図や資料(例えば時刻表)などもPDFで提供されることが多く、こちらもぜひローカライズをして日本語環境向けにも提供してほしい。フルブラウザとしての魅力が間違いなく増すはずだ。
NetFront for 702NKが快適動作するゆえに、やはりパケット定額プランが利用できないのが現状ではかえすがえす残念。
FOMAやWINのJava対応端末ではjigブラウザで、WINのW21CAでは内蔵フルブラウザでそれぞれ定額料金でフルブラウジングが可能なだけに(3月23日の記事参照)、おのずと「NetFront for 702NK」の利用頻度は落ちる。またせっかくのフルブラウザなのに画像表示無しで使うといったことにせざる得ないだろう。
現状ではパケット料金の最大割引率が低い、パケットフリー(内蔵ブラウザとメール定額)とパケットエコノミーの併用ができないといった課題もあり、「NetFront for 702NK」が死ぬも生きるもボーダフォン次第。ぜひボーダフォン側にも真剣に考慮してほしいと思う。
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