800MHz帯使った「FOMAプラスエリア」は山間部中心

» 2005年05月17日 18時34分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 NTTドコモが5月17日に発表した「901iSシリーズ」は(5月17日の記事参照)、従来の2GHz帯に加え800MHz帯にも対応したデュアル端末となっている。ドコモは今後「デュアル対応を基本としていきたい」としている。

 800MHz帯は、これまで2Gのムーバ向けに利用されていた周波数帯域。901iSの投入に当たり、利用していなかった800MHz帯の一部(10MHz幅)をFOMA向けに利用開始する。これにより、デュアル端末専用ではあるが一部地域が新しくFOMAのカバーエリアとなる。2GHz、800MHz両方の利用にあたり、ユーザーが切り替えなどを意識することはない。ドコモはこのエリアを「FOMAプラスエリア」と呼んでいる。

 FOMAプラスエリアは、山間部など一部地域が中心。「ほとんどの都市は、2GHz帯でカバーしている。山間などに800MHz帯の基地局を設置した。具体的には奥多摩や日光の中禅寺湖の奥などが挙げられる。そのため、人口カバー率にはほとんど影響がない」(第一商品企画担当部長の森健一氏)

 狙いは、「ムーバのカバーエリアに迫ること」(森氏)だ。人口カバー率こそ100%に近づきつつあるFOMAだが、人が住んでいない山間部は人口カバー率に関係しておらず、エリア展開も遅れていた。

 ドコモは以前から800MHz帯のFOMA利用を進めてきたが(2003年11月25日の記事参照)、800MHz帯の再割当に当たりソフトバンクが反発(2004年11月25日の記事参照)。端末側での対応が延び延びになっていた。

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