韓国では政府をあげて「u-Korea」という計画が進行中だ。「u」とは「Ubiqitous」のこと。近い未来の高度なユビキタス社会の実現を目指し、企業や研究所への開発援助を行うなどして、この計画を強力に推し進めている。今回のイベントで、この「ユビキタス」をテーマに出展したのが、キャリアのSK Telecom(SKT)だ。
「ユビキタスリーダー」の文字が大きく掲げられたSKTブースでは、携帯電話によるサービスを、生活の中の場面ごとに見せるという手法がとられていた。
電子マネー「MONETA」で、飲み物が買える「ユビキタスカフェ」。その奥では、モバイルバンキング「MBANK」のPRが行われていた |
注目は、リリースされたばかりのデュアル端末「SCH-W120」(Anycall)だ(4月18日の記事参照)。こちらはSKTから補助金が出ており、60万ウォン台(約6万円)という、これまでと比べ手の届きやすい価格で買えるようになっている。
また加入後1カ月間は、2万4000ウォン(約2400円)分のテレビ電話料金と、1万3000ウォン(約1300円)のパケット代を提供するなどのサービスを行っている。6月末には日本、7月中には香港、シンガポールとのローミング機能、SMS、インターネット、国際テレビ電話機能などが実現すると発表されており、いよいよW-CDMAに本腰を入れ始めたことが感じられる。
5月1日から、本格的にサービスが開始された衛星DMB(モバイル放送)に関しては、SKYの新機種「IMB-1000」とともにサービス紹介がされていた。現在、衛星DMBサービスではビデオ7チャンネル、オーディオ20チャンネル、合計27チャンネルが楽しめるようになっている。既存の放送局で流されている番組も見られるほか「Ch. Blue」という衛星DMB専用番組も用意されており、ドラマやバラエティなどが楽しめるようになっている。
ユビキタス時代といって誰もが想像するのが、自宅の家電を携帯電話で操作するというものだが、SKTゾーンでは実際の家の中で、携帯電話と家電が連携してどのように利用されるのかを展示していた。
ユビキタス時代は、犬のえさも携帯で操作する時代。外出時に犬がおなかを空かせてしまっても、携帯電話で操作さえすれば自動的に一定量のえさが与えられる仕組みだ(2004年10月21日の記事参照) |
GPSなどを利用した位置情報システムの紹介ゾーンには、サービスを象徴する自動車が置かれていた。ここで紹介されていたのは、携帯電話をカーナビとして利用できる「Nate Drive」「歩行者道案内サービス」、子どもが今どこにいるか、位置情報を提供する「i-Kids」などだ。
Nate Driveは車用のサービスで、専用キットを車に据え付け、そこに携帯電話を置くとカーナビの役割を果たしたり、リアルタイムの交通情報を得られたりするというもの。携帯電話をキットに据え付けると、キットがGPSを受信して道案内してくれるのだ。このほかバッテリー充電機能や、キットによっては、運転中に電話が来ても手ぶらで話せるハンズフリー機能も持っている。
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