調査順位で見る、韓国ユーザーの携帯観韓国携帯事情(2/2 ページ)

» 2005年06月20日 19時35分 公開
[佐々木朋美,ITmedia]
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携帯電話サイトの訪問者動向は?

 ブロードバンド大国の韓国では、Webサイトも重要なマーケティングツールの1つとなっている。Webサイト上でイベントや新機種リリースの告知が行われるほか、SMS送信や音楽ダウンロード、同機種を持ったユーザー同士のコミュニティなど、さまざまなサービスが受けられるWebサイトは、ブランドの人気を反映する鏡でもある。そんなWebサイト訪問者部門においても、1位を独走するのは「Anycall」だった。

縦にスライドし、画面がさらに横にスライドするという発想が新しい「tスライド」端末、Curitelの「PT-S110」。オートフォーカスの200万画素カメラ内蔵し、動画に音楽や字幕をつけるなどの編集機能も持ち、横画面をフル活用できる機能を搭載している

 Webサイト分析評価専門のRankeyが、昨年5月の2週目から今年6月1週目までの各携帯電話ブランドサイトの1日平均訪問者数を集計した調査によると、不動の1位を誇るAnycallに続く2、3位争いはし烈で、話題の端末や、有名芸能人を起用した新CMなどがその時の順位を左右しているようだ。

 特に今年3月4週目あたりから順位を4位から2位に上げ、6月1週目に3位となっているCuritelは、新しいスタイルのスライド端末「PT-S110」の投入とともに人気の若手俳優をモデルとして起用したことが功を奏した。また最下位から、5月4週目辺りからじわじわと訪問者数を上げ、6月1週目には2位を勝ち取ったのがMotorola。話題の新端末、RAZRの影響力が大きいことは明白だ(6月13日の記事参照)

 ちなみに独走態勢のAnycallは今年5月2週目あたりから、25万4118件もの訪問者を記録。この頃にはちょうど、韓国でトップクラスの女性歌手と、北朝鮮の有名舞踏家が共演するというCMが大きな話題となっていたことが訪問者数上昇の理由に挙げられる。

グラフ下は週を現わしている。「2004年5月2週」から「2005年6月1週」まで。ブランドが色別に区分されている。オレンジ色:Anycall。水色:CYON、青:Pantech、紫:Motorola、黄緑:SKY ※資料提供:Rankey

衛星DMB、何を見たい? 何で見たい?

 本放送が開始され1カ月以上が経った衛星DMB(日本でいう「モバHO」)だが、それに関する調査結果も明らかになった。Danawaが、5月14日〜31日の間に1552名を対象に行った設問調査によると、「衛星DMBで見たいコンテンツは?」との質問に対し、39%にあたる610名が映画と答え、続いてスポーツ(17%)、ニュース(13%)、ドラマ(12%)、音楽(12%)、ゲーム(7%)という結果が出た。

 また、「どのようなDMB端末機を買う予定か」との質問に対しては、携帯電話が477名(31%)で最も高く、続いてPMP(Portable Media Player)(25%)、カーナビ(23%)、ノートPC(21%)という結果が出た。

 コンテンツは映画が3分の1以上を占めているが、どういった端末で見たいかはばらついている。いくら画面が大きくなっているとはいえ、携帯電話で映画を見続けるのはやや厳しい。現在のところ衛星DMB機能付きの携帯電話は80万ウォン(約8万円)程度と高価でもあるため、それならば画面の大きなほかの端末を買って見たほうがいいという意識があるのかもしれない。

上の表はDMBを見る際に、使おうと思っている端末機についてのグラフ。青が携帯電話、紫がPMP、黄色がカーナビ、緑がノートPC。下の表は、おもに利用すると思われるコンテンツについてのグラフ。青が音楽サービス、紫が映画、黄色がスポーツ、緑がドラマ、濃い紫がゲーム放送、ピンクがニュース ※資料提供:Danawa


佐々木朋美

 プログラマーを経た後、雑誌、ネットなどでITを中心に執筆するライターに転身。現在、韓国はソウルにて活動中で、韓国に関する記事も多々。IT以外にも経済や女性誌関連記事も執筆するほか翻訳も行っている。

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