ホステージ「この白い携帯が鳴ったら、私からだ」Mobile&Movie 第168回

» 2005年07月01日 15時20分 公開
[本田亜友子,ITmedia]
作品名ホステージ(HOSTAGE)
監督フローラン=エミリオ・シリ
制作年・製作国2005年アメリカ作品


 ジェフ・タリーは1年前まで、ロサンゼルス市警の交渉人でした。人質解放のエキスパートとして、数々の難事件に立ち向かっていました。ある時、妻子を人質にした父親の立てこもり事件が起こり、タリーの判断が最悪の結果をもたらすことに……。

 その事件は心に深い傷を残し、自信喪失したタリーは交渉人を辞めることに。ロセンゼルスを去って、静かで小さな町の警察署長となりました。そんなある日、平和な町に恐ろしい事件が発生します。

 若者3人組が、高台にある豪邸に忍び込んだのです。その家には、会計士のウォルター・スミスとその娘ジェニファー、そして息子のトミーが住んでいました。スミス邸は要塞のようなセキュリティシステムが備えてありましたが、油断していた隙に入り込んできたのです。たまたま侵入者に気付いたトミーが無音の警報ボタンを押したので、そこへ警官が駆けつけてきました。不審なトラックが乗り捨てられているのに気付き、警官はベルを鳴らします。

 スミスはトラブルがないことを告げて、警官を帰らせようとしましたが、若者の1人が警官に銃を向け、そのまま射ち抜いてしまったのです。突然起こった発砲事件。たちまちスミス邸は警察官に包囲され、若者たちは立てこもることになってしまいました。再び幼い子供を含む家族が人質にされ、1年前の悪夢がよみがえるタリー。郡警察に人質交渉を委ねて帰宅すると、タリーの前に不審な男たちがやって来たのです。

 彼らはタリーに銃をつきつけ、スミス邸の事件の現場に戻るよう脅してきました。さらに彼らは、妻のジェーンと娘のアマンダを拘束しており、タリーが従わなければ命はないと。覆面を付けた彼らの真の目的は、スミスが所有するあるデータにありました。機密資料が入ったディスクをスミス邸から持ってくるよう、タリーに命じたのです。

 「この白い携帯が鳴ったら、私からだ」

 指令用に携帯電話を渡されたタリー。家族の命を守るため現場に戻ると、スミス邸は一触即発の緊張状態。若者たちは逃亡用のヘリコプターを要求してきましたが、交渉は難航しさらに危険に。そんな現場で、タリーを追いつめるように、白い携帯電話が鳴り響きます。タリーはもはや、警察署長の立場は捨てて、家族のため謎の男たちの指令に従うしかありませんでした。

 そんな中、別の電話がタリー宛てにかかってきます。人質のトミーが姉の携帯電話を使って、犯人たちに隠れて電話をしてきたのです。トミーを利用すればスミス邸のディスクを探し出すことも可能、しかしトミーに危険がふりかかる──タリーは悩みますが、トミーに希望を託します。スミス邸の人質、そして妻子を、タリーは救うことができるのでしょうか? そしてディスクの行方は?

 ブルース・ウィリス主演の久々のアクション・サスペンスは、手に汗にぎるスリルな場面の連続。前妻デミ・ムーアとの実娘が娘役で登場しているのも、見どころのひとつ。事件の解決に携帯電話が大いに役立っています。

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