日本語を入力しにくい理由を考える 長期ロードテスト「P901iS」 No.8

» 2005年07月04日 23時55分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 901iSを使い始めてから2週間が経ちました。大分慣れてきたはずなのに、どうしてもなじめないのが、日本語入力のしにくさなのです。

 以下、手持ちの端末(ドコモ「SH901iC」とau「W22H」)と比較しながら、どこが不満なのかを書いていきたいと思います。

メールの文章は、かなばっかり打ってるわけじゃない

 メールの文章を打つときには、ひらがな、カタカナ、漢字、数字、アルファベットを混ぜながら打っています。ひらがな/カタカナ/漢字はかなで入力して変換すればいい話なのですが、問題はこの中に数字やアルファベットが混ざったとき。

 SH901iCもW22Hも、かな入力モードのままで数字やアルファベットを入力できます。対応するキーを打ち、カナ英数/英数カナボタンを押せば、そのまま数字やアルファベットに変換されます。たとえば「LIVEは6時」と打つときは「5」×3回→「4」×3回→「8」×3回→「3」×2回→「カナ英数」(LIVEと入力される)→「は」→「6」→「カナ英数」→(6と入力される)→「じ」→「変換」と入力します。

 ところがP901iSではこれができません。数字やアルファベットを入力するときには、先に「文字」キーを押して、モードを変更しておかないといけないのです。「LIVEは6時」の例だと、「文字」×2回(「英半モード」に切り替え)→「5」×3回→「4」×3回→「8」×3回→「3」×2回(LIVEと入力される)→「文字」×2回(「漢全モード」に切り替え)→「は」→「文字」×3回(「数半モード」に切り替え)→「6」→「文字」×1回(「漢全モード」に切り替え)→「じ」→「変換」と入力します。

 「文字」キーを押すのを忘れたら(=モードを切り替えるのを忘れたら)、入力し直しです。数字に関しては漢全モードであれば、変換キーを押して変換候補の末尾から選ぶという手も一応ありますが、それもちょっと……。

 文字を打ってからモードを変えるのとモードを変えてから文字を打つのとでは、前者のほうが断然ラクです(やってみると分かります)。ちなみにこれは、文字入力モード3種類(かな入力・2タッチ・T9)どれにも共通です。

予測入力するのに、下ボタン長押しは……

 今ではすっかり当たり前になった予測変換、これにもP901iSは1クセあります。

 もともとの辞書にある単語や、過去に入力した単語のうち語頭が一致するものが表示されるのは同じなのですが、予測変換候補は一般の辞書と分けられており、↓(変換キー)を長押ししないと予測変換候補が選べません。しかもこの長押しがホントに長く押さなくてはいけなくて、2秒弱かかるのです。

「あ」と入力すると、あで始まる候補「アシモ」「歩いて」「明日にでも」「会えると」が予測変換候補として表示される

 それなりの速さで入力しているのに、こんなに待たされると、入力のリズムが狂います。予測変換候補と辞書の候補はシームレスに選べてこそ便利なものだと思うので、この仕様はちょっと……。

 ついでに言うなら、逆順(入力した文字を1つ前に戻す)ボタンが本体左上のサイドボタンに割り付けられているのも使いにくい。しかも固くて押しにくいのです……「ボタンを押しすぎたので1つ戻りたい」というのはよくあるシチュエーションだと思うのに、このボタンの位置はあんまりではないでしょうか。

逆順ボタンは本体側面の上キーに割り当てられているが、これが右手で持っていると「どの指で押せっていうの?」という位置にあるのがまた……(写真は左手)

 ちなみにauのWIN端末では、逆順は「#」ボタンに割り当てられています。どっちが押しやすいかは、異論のないところだと思うのですが。

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長期ロードテストとは

 ITmedia記者が、普段使いの携帯電話の模様をレポートする長期連載記事です。1人のユーザーとして、端末やコンテンツをレポートします。この端末の「○○を調べてほしい」「この点をメーカーに聞いてほしい」といった要望を、ぜひお寄せください。ロードテストの中で、できる限り調査し回答していきます。

読者のニーズが機種を決定

 なお、本ロードテストで使用する携帯機種は、読者の皆様のニーズに基づいて決定します。記事へのアクセス数の増減を目安とし、随時機種を変更していく予定です。

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