シャープ製FOMAの魅力の1つは操作に対するキビキビとした動作。901iSシリーズの中で最も操作に対して迅速に反応するのは「SH901iS」で、SH901iCやSH900iと比べても特に見劣りはない。
ソフトウェアの基本部分はSH901iCから大きく手を入れられていない印象だが、もともとが良くできているだけに不満はない。初期のSH900iでは独自色の強いメインメニューを採用していたが、SH901iCから一般的な3×3のメニューアイコンタイプに変更され、よく使う機能を登録できるショートカットメニューも利用可能。メニューの起動が決定キーという点も、PDC端末からの移行を考慮しているユーザーには好ましい部分だろう。
日本語入力は自社製の「ケータイShoin3」(1月27日の記事参照)。最初から予測候補が多数表示され、使いはじめでも予測変換でどんどん文章を入力できる。記号や絵文字は一覧からの選択方式で、連続入力、入力履歴の表示もサポート。かな入力モードのまま英字や数字を入力できる「カナ英数字変換」機能も備えている。
日本語入力はSH901iCから2つの点が改良されている。
1つは同一ボタンに割り当てられた文字の連続入力。前モデルではかな入力時に同じ行の文字を入力する場合、右キーなどで先に入力した文字を確定する必要があるが、SH901iSでは入力したい文字のキーを長押しすることでこれを可能にしている。例えば「あい」と入力したい場合、まず1キーを1回押し、次に1キーを長押しすると「あ」が入力確定し、次の入力候補として「あ」が表示されるので、再度1キーを押せば「い」を入力できる。
もう1点はかな入力のまま数字入力を行う場合の改善だ。従来は「9」「9」「9」と入力して、右ソフトキーの「英数/カナ」を押しても「9」しか入力されなかったのに対し、SH901iSでは「999」と入力されるようになり、やはり右キーで入力を確定する必要性がなくなった。
今後追加してほしいのは、東芝のMobileRupoのように4桁の数字入力で月日や時間表記に変換できる(1125と入力すると「11/25」「11:25」など)機能や、数字入力後の予測候補として月日や時間、人数など数字単位の予測候補が表示される機能が備われば、文字入力機能としての完成度はますます高まりそうだ。
メールはフォントサイズを3段階に切り替えられる。最小フォントでも15×16文字表示と、1画面当たりの表示量はQVGAディスプレイのわりにそれほど多くない。ただしフォントはサイズ以外に太さも3段階に変更できるなど見やすさに配慮している。
フォルダへの自動振り分けは、条件設定がフォルダごとに5つと少なめだが、メールアドレス(フルアドレス)に加えてアドレス帳グループと、件名の部分一致も振り分け条件に利用できるため必要十分。グループは条件としては1つなので、グループ機能を活用すれば6つ以上のメールアドレスをフォルダに自動振り分けできる。なお送信済みメールも自動振り分けが可能だ。
メールはminiSDカードに保存でき、miniSDカードに保存したメールの閲覧も簡単に行える。ほかにも閲覧中のメールの内容をサブメニューからスケジュールに登録できるなど連係機能も用意される。
アドレス帳はタブ式の一覧形式を基本ベースに、並行してインクリメンタルサーチも行える仕様。一般的なタブ形式、読み入力形式のいずれの端末からの移行でも違和感なく利用可能だ。
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