暑い夏――スーツを着る営業マンには辛い季節だ。炎天下を歩き回って、ただでさえも足が棒、頭はけだるくなってくるところに、重い重いノートPCを持ち歩くこの苦行。軽くなったとはいえ、1キロを超えるノートPCを、暑いさなか延々持ち歩くのは苦痛以外の何ものでもない。
しかも客先に行く前にふと思いついてあのデータを確認しようにも、確か会社のマシンに保存してあって、ノートPCには入っていない。誰かにメールで送ってもらおうにも、道ばたでノートPCを広げて、データカードを挿して、メールを受信して、Excelを立ち上げて……なんてことをするわけにもいかない。第一、客先はすぐそこだ――。
「ネットでちょっとこれを調べられれば」「Excelのあのデータがあればプレゼンに箔がつくのに」――そんなとき、いつでもどこでもさっと取り出せる携帯電話を使えばいい。
auの「W31CA」(カシオ計算機製)は、2.6インチの大型液晶、3.2メガピクセルAF付きカメラなどを備える。auのフルスペック端末だが、最大の特徴ともいえるのが、「PCドキュメントビューアー」と「PCサイトビューアー」の搭載だ。
この2つの機能がどれだけビジネスに役立つのか、ここではそれを見ていきたい。
「PCドキュメントビューアー」は、その名の通り、PCで作成したドキュメントを閲覧するためのBREWアプリケーションだ。対応するドキュメントは、PDF(pdf)/Microsoft Excel(xls)/PowerPoint(ppt)/Microsoft Word(doc)/HTML/mHTMLなど、おおよそビジネスで使われるファイルはカバーしている。
この機能は、本体に保存された各種のファイルを表示するためのアプリなので、編集やデータをコピーしての再利用といったことはできない。しかし、閲覧に特化し、非常に快適な使い勝手を実現している。
たとえば、営業先へプレゼンに向かう前に、PowerPointのスライド、Excelのデータ、Wordの参考資料などを、デスクトップのマシンからminiSDカードに保存、それをW31CA本体に取り込んでおく。
いざ営業先へ向かう電車内で、PCドキュメントビューアーを起動して最後のチェック。今さら修正はできないため、この時点ではすでに完成させているのが原則。あとはどう話を持っていくか、ここではこのデータを補足したほうがいいか……携帯に取り込んだ各種のデータを見て、さらに効果的にプレゼンを行うための秘策を練っておこう。
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