“N”の動画再生はイマイチだろうか長期ロードテスト「N901iS」 No.18

» 2005年08月01日 22時48分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 今回は、「N901iS」の動画機能を調べてみます。AV機能に興味があるユーザーならご存知のとおり、携帯電話は機種によって、再生できる動画ファイルのクオリティが違います。

 既に後藤記者が「D901iS」の動画再生機能を調べていますが(7月5日の記事参照)、こちらは“QVGA、384Kbps、毎秒15フレームならスムーズに再生可能”という結果でした。先日「SH901iS」で同様のテストを行い、結果を掲載していますが(7月27日の記事参照)、やはりQVGAで毎秒15フレームの動画が問題なく再生できたようです。

 果たしてN901iSはどうでしょうか。

QVGAになると厳しいか

 テストでは、カノープスの「X-Transcoder」で作成した6種類のSD-Videoファイル(ASF)を用意しました。携帯にiモーションとして認識させるため、miniSDの「SD_VIDEO」の下の階層の「PRLxxx」(xxxは3桁の数字)フォルダ内に動画を入れると……

サイズ ビットレート フレームレート 再生状況
QCIF 128kbps 10fps スムーズに再生
QCIF 384kbps 15fps 音声のみ、動画表示不可
QVGA 192kbps 10fps 音声のみ、動画表示不可
QVGA 384kbps 15fps 音声のみ、動画表示不可
QVGA 500Kbps 15fps 音声のみ、動画表示不可
QVGA 1Mbps 30fps 音声のみ、動画表示不可

 結果はごらんのとおり。ざっと試した限りではQVGAが全滅で、QCIFでもフレームレートが上がると動画が表示できないという結果になりました。これは「コマ落ちが出て視聴しにくい」といった意味ではなく、初めから液晶画面上に「表示できません」と表示が出ます。

このように、映像品質の高い動画ファイルを再生しようとすると「映像が再生できません」と明示されます

 ただ、QCIFでフレームレートを落とせばきれいな映像再生が可能。字幕もくっきり読めて、それなりに快適です。

 記事掲載後、読者の方から「QCIFでも30fpsのファイルが再生できる」とのご指摘をいただきました。これについては改めて調べて、結果を掲載したいと思います

 動画再生時の操作性はどうでしょうか。例えば拡大表示ができるか気になりますが、これは再生を一時停止したときに現れる「機能」(右ソフトキー)から「画像表示設定」で「等倍表示」と「画面サイズで表示」の2種類を選べます。

Photo 左から、画面サイズで表示、等倍表示。画像は、スカパー!/スカパー!110、ケーブルテレビで放送中のディスカバリーチャンネルより、シリーズ“サイエンス&テクノロジー”(C)2005 Discovery Communications Inc. TEL:0120-777-362

 そのほか、再生中には音量調節や次の動画ファイルへの移動が可能。このあたりは、基本的にiモーション機能なわけですから、音楽再生機能のレビュー(7月12日の記事参照)も参照してください。

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長期ロードテストとは

 ITmedia記者が、普段使いの携帯電話の模様をレポートする長期連載記事です。1人のユーザーとして、端末やコンテンツをレポートします。この端末の「○○を調べてほしい」「この点をメーカーに聞いてほしい」といった要望を、ぜひお寄せください。ロードテストの中で、できる限り調査し回答していきます。

読者のニーズが機種を決定

 なお、本ロードテストで使用する携帯機種は、読者の皆様のニーズに基づいて決定します。記事へのアクセス数の増減を目安とし、随時機種を変更していく予定です。

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