「W32SA」のテレビ機能を試す(1/2 ページ)

» 2005年08月16日 18時29分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 auブランドの「W32SA」(W32SA記事リンク参照)は、WIN端末初のアナログ地上波テレビ機能(以下テレビ機能)と携帯初のFMトランスミッター採用が特徴だ(5月23日の記事参照)

 テレビ機能に加え、SD-Audio準拠の音楽再生機能、miniSDカードに録画した番組を再生可能なSD-Video準拠の動画再生機能、EZ FM対応のFMラジオ機能も装備するなど、“AV機能の全部入り”ともいえる充実した機能を積んでいる(6月14日の記事参照)

 ボディ形状はスタンダードな折りたたみタイプで、サブディスプレイは有機EL。129グラムと少々重めだが、テレビ携帯で先行したボーダフォンの「V603SH」(142グラム)「V603T」(142グラム)よりは軽量だ。

 テレビ携帯ながら重さを115グラムに抑えた「A5511T」(A5511T記事リンク参照)に比べると14グラム重いが、WIN端末であることや付加機能の充実ぶりを考慮すれば、このサイズや重さに収めたことを評価すべきだろう。

 デザインは極めてオーソドックスな折りたたみタイプ


 背面ディスプレイは自己発光する有機EL。音楽再生時(ミュージックプレイヤー起動時)には楽曲名や音量も表示される

伸縮式のアンテナを内蔵、聴かせて検索にも対応──テレビ機能

 W32SAで最も特徴的なのは、やはりテレビ機能。au端末ではA5511Tに続いて搭載された2モデル目となる(発表はほぼ同時)。テレビ機能がEZアプリの「EZテレビ」で提供される点や、「聴かせて検索」に対応している点は共通だ(5月23日の記事参照)

 A5511Tと比べて機能面で大きく異なるのが音声多重放送への対応。ステレオ放送では「ステレオ」「モノラル」、2カ国語放送では「主音声+副音声」(左右のスピーカーにそれぞれ出力)、「主音声」「副音声」から選べる。ステレオ放送が多いスポーツ中継などを楽しむ人にはうれしい機能だ。

 音声多重放送受信時には、一般的なテレビ同様に音声モードの切り替えができる。今時分だと夏の高校野球全国大会などは、ステレオで聴いたほうが臨場感がある

ただし受信状態があまり良くない状況ではステレオ放送波ノイズが増してしまう。例えば移動中にテレビを楽しむ場合などはあえてモノラルに設定したほうが音質面では良好な場合もある。

テレビ録画機能も備え、最大320×240ピクセルサイズでの録画が可能。ただし録画は手動操作のみで、タイマー録画などには対応していない。番組は本体メモリに録画され、著作権保護の観点からminiSDカードへのコピーや移動はできない仕組みになっている。

 テレビはEZアプリの「EZテレビ」を立ち上げて視聴する。ユーザーインタフェースはA5511Tとほぼ同じだ。チャンネル変更などの基本操作以外はメニューを呼び出して操作する仕組み。メニューは画面下部に表示されるので、テレビ視聴を妨げない(左)。テレビ番組は240×320ピクセル、180×240ピクセルのいずれかで録画できる。録画時間は最大40分程度。タイマー録画機能などは特に備えていない(右)

 テレビ機能を呼び出すための専用ボタンはないが、EZアプリのワンタッチ起動にEZテレビを設定しておけば、待ち受け時に右ソフトキーを長押するとワンタッチ起動できるようになる。テレビを起動すると、最後に視聴していたチャンネルの受信状態をチェックするようで、受信状態が悪いとエリア情報を取得するかどうかを聞いてくる。ここで基地局情報に基づいたエリア情報を取得すればチャンネルが自動設定される仕組みだ。

 エリアは手動による設定も可能。3つまで登録して呼び出せるが、携帯電話の電波が届かないエリアで利用するのでもない限り自動設定機能だけで十分だろう。

 地域設定は基地局の位置情報を利用して設定できる。出張や旅行が多い人には便利(左)。3つのまでの地域を設定しておき、呼び出すことも可能(右)

 テレビ視聴時の操作は、方向キーの左右がチャンネルのアップダウン、上下が音量調整、数字キーがダイレクトチャンネル選択(*/0/#は10/11/12チャンネルに相当)。「イヤホンを接続」には音声出力先が連動しない点が気になるが、付属のイヤホン(角型プラグ変換アダプタ+ステレオインサイドホン)がアンテナも兼ねている都合上、接続状態だけで切り替えるわけにもいかないのだろう。

 なお音声出力先は設定が保持される。そのため、日常的にイヤホンで音声を聞いていて、静かな場所や電車内などでEZテレビを起動した途端に本体から大音量が流れる──といったことは起こらない。

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