作品名 | 銀河ヒッチハイク・ガイド(The Hitchhiker’s Guide to the Galaxy) |
監督 | ガース・ジェニングス |
制作年・製作国 | 2005年アメリカ作品 |
イギリスの片田舎に暮らすアーサーは、紅茶とジョークが好きな平凡な男。今日もまたさわやかな朝を迎えるはすが、騒音で目覚めます。家の外に飛び出すと、そこには数台のブルドーザーと数多くの作業員が、アーサーの家を取り囲んでいました。アーサーの家を取り壊し、バイパスを作る計画があったのですが、アーサーはこれを断固として拒否し続けてたのです。アーサーは携帯電話を取り出し、役所へ連絡します。
「責任者に伝えろ! 地面に寝て抗議してるって!」
と言って、地面に寝転がったアーサー。しかし、現場監督は
「バイパスを通すのは何年も前から決まっていた。どけ」
と冷たい反応。そんなアーサーを見かねてやって来たのが、親友のフォード。時計を気にしながら、とりあえずパブへビールを飲みに行こうと誘い出します。しぶしぶパブへやって来たアーサーは、フォードにつられて朝からビール。そこで、アーサーは先日の夜の出来事をフォードに話します。パーティでステキな女の子に出会ったこと。意気投合したものの、連絡先も聞けなかったこと。携帯電話のカメラで撮った待ち受け画像をフォードに見せても反応はイマイチ。
突然フォードは、時間がないから簡単に話すと切り出します。実は自分が地球人でないこと。ベテルギウス近くの惑星出身で、地球にヒッチハイクでやって来たこと。地球で自分を助けてくれたアーサーは、命の恩人であるから、その恩を今日返すと。アーサーは自宅のバイパス工事のショックと失恋のショックで気もそぞろ。フォードの話は上の空で聞いていました。
しかし、次の瞬間、無数の巨大な宇宙船が空を覆い尽くし、テレビのチャンネルには謎の物体が映し出されます。
「地球のみなさん、こんにちは」
電波ジャックしたのは、銀河でも屈指の醜い姿のヴォゴン星人。
「ご存知のとおり、辺境区の開発計画に基づき、太陽系を通る銀河バイパスが建設されます」
アーサーの家がパイパス工事で取り壊された今日、地球が銀河系のパイパス工事のため、取り壊されるというのです。フォードはこれを知っていて、アーサーを地球から連れ出そうとしたのでした。ワケがわからないまま、フォードについていくアーサー。フォードが親指を突き出し、ヒッチハイクに成功した瞬間、爆発音が鳴り響き、地球の歴史は一瞬にしてその幕を閉じたのでした。
フォードがヒッチハイクした先は、ヴォゴン星人の宇宙船でした。宇宙に飛び出したアーサーは、思わずポケットに入れてきた携帯電話を取り出してみるものの、ここは圏外……。アーサーは運命のいたずらで“最後の地球人”となってしまったのでした。
宇宙で生き抜くサバイバル術が掲載された銀河系最大のベストセラー「銀河ヒッチハイクガイド」を頼りに、アーサーは壮大な宇宙への旅に出ます。アーサーの携帯電話もまた、宇宙の果てまで旅を続けます。アーサーを待ち受けているのは、地球誕生の真実、そして生命の神秘。シニカルなキャラクター、シュールな世界観、そして美しい映像に感嘆してしまう作品です。
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