以前、ITmediaに掲載された「携帯と聞いて思い浮かぶメーカーは?〜日中比較」(8月31日の記事参照)という記事では、ベスト10にNokiaやSony EricssonやSamsungなどのメジャーメーカーのほかに、家電で有名なTCL、IBMがPC部門を売却したことで注目を集めたLenovo、携帯を専門で開発している波導(バード)と、中国メーカーの名も挙がっていた。
中国で携帯電話を開発しているメーカーはこの3社だけではない。東信、首信、アモイ、ハイアール、首信、康佳(KONKA)、OKWAP、科盛通信、テスダなども携帯をリリースしている。これにNEC、パナソニック、三菱などの日系企業や、LG電子、VKなどの韓国企業も加わり、中国携帯市場でしのぎを削っているわけだ。
中国の携帯は、約1万円〜2万円(800元〜1500元)の価格帯のものが主流で、折りたたみデザインのものがほとんど。人気の高い付加機能でトップなのはMP3再生機能だ。そんな中国で最近、Sony Ericsson製のウォークマンケータイがリリースされた。同社は大々的な広告展開を行っており、ユーザーからの注目度も高いようだ。
また100万画素クラスのカメラ機能が付いていれば、それもまた大きなウリとなる。Java対応か否かもゲームが大好きな中国人には重要な要素の1つだ。さらに中国ではUSBメモリが日本より早く普及し、リムーバブルメディアの代表となっていることから、専用ケーブルを使えばUSBメモリ代わりになる機能も人気が高い。ちなみにこの付加機能は、海外メーカーの端末よりも、中国メーカー系の携帯電話に多く装備されている。
フルブラウザは、もともとPCを使ったWebブラウジングの人気がそれほど高くないことと、一部の上位機種にしかフルブラウザが搭載されていないことなどから、それほど注目されるに至っていない。
中国の携帯は、ほとんどが折りたたみ型デザインで、それほど変わった形状のものはない。ただボディカラーについては「さすが中国!」とうならされるものがある。
中国といえば赤を連想する人も多く、確かに赤い携帯も多数リリースされているが、それ以上に中国らしい金色のケータイがTCLやORSUSなどからリリースされている。
中国に行くと店の外装からしてキンピカの金専門店をよく見かけるが(デパートの一階では化粧品とともに金色の貴金属がよく売られている)、あれの携帯版と思っていい。見る人によっては悪趣味にも見える金色の携帯だが、店によっては目立つポジションにディスプレイされている。案外、金にこだわる一部の人々の心をキャッチしているのかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.