NTTドコモが、902iシリーズ6機種を発表した。最大の特徴は「メールでもない通話でもない、新しいコミュニケーション」とうたう「プッシュトーク」だが(10月19日の記事参照)、ほかにもいくつか強化されたポイントがある。順に見てみよう。
902iシリーズはすべてFeliCa対応。そして、FeliCaの新サービスである「トルカ」に対応している(9月14日の記事参照)。これは、おサイフケータイとリアル店舗の連動を目指すドコモが仕掛けた「新しい販促ファンクション」(ドコモ執行役員の夏野剛氏)だ。
ユーザーは特に設定を行う必要はなく、トルカサービスに対応した店舗の指定の場所でiモードFeliCa端末をかざす。すると、クーポン券や“レストランのちょっとした情報”などが携帯に入力される仕組み。集めたトルカは分類して保存しておけるほか、友人と交換することもできるという。
「店側は顧客の囲い込みツールとして使うことができる」(ドコモ)
テレビ電話の使い勝手も改善された。902iシリーズのテレビ電話は、デフォルトでハンズフリー機能がオンになっている。つまり、端末を顔に押し当てずとも相手の顔を見ながら会話できるようになっている。
「テレビ電話をかけて、(受話口に口を近づけて)話していると相手のテレビ電話にはこちらの耳しか映っていない……というような、あの操作はやめた」(夏野氏)。なお、マナーモードに設定した場合はハンズフリー機能はオフになっている。このほか、テレビ電話の着信をとるには「テレビ電話ボタンを押すしかない」という操作体系も改善。通常の発話キーを押すだけで、テレビ電話として受信できるようにした。
また絵文字メールを送受信できる「デコメール」も改善。従来、デコメールの画像(ピクチャ)は文字と同じ行には入れられず、いったん改行して次の行に表示する仕様だったがこれを改めた。902iではデコメールピクチャの“インライン挿入”に対応しており、下写真のようにのように小さい画像を文字と文字の間に入れられる。
このほか、プリインストールのアプリ「Gガイド番組表リモコン」もバージョンアップした。新たに、地上デジタル放送の番組表に対応している。902iには地上デジタル放送のチューナーが入っていないため、実際には番組確認後にテレビをつける……という流れになるが、「今後発表する901iTV(9月28日の記事参照)では、番組表からそのままテレビを視聴できる」(夏野氏)という。
902iのもう1つの隠れたウリが、携帯向けゲームアプリだ。処理速度が上がり、「PSPとほぼ同じ感覚で利用できる」(同氏)という。実際、各端末にプリインストールされているアプリを見ると、メジャータイトルが多いことに気づく。
機種名 | プリインストールアプリ |
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D902i | 「コラムスジュエル」 |
F902i | 「Mobile三國志2」 |
N902i | 「ダービースタリオン」「ドラゴンクエストII」 |
P902i | 「タイガー・ウッズPGA TOUR」「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」 |
SH902i | 「みんなのGOLFモバイル2 for SH」 |
SO902i | 「シムシティ3D for SO」 |
プリインストール以外でも、各ゲームメーカーが自慢のタイトルをリリース予定。ちなみに、夏野氏が紹介時に力を入れていた“オススメ”は「鬼武者」のようだった。「ストレスが溜まっているユーザーは、ぜひ鬼武者をやってほしい」
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