この秋、auから登場した1X端末「A5516T」と「A5517T」は、“安心・安全・使いやすい”をキーワードに開発された東芝製端末。端末を開くと「どこかで見たことあるような」と思う人もいるだろう。
そう、この2つの端末は、盛り上がったフレームレスの「でかキー」や2.4インチの大画面、最大44ドットの「でか文字」、機能があることすら隠せる強力なセキュリティ機能を搭載して話題になった「A5509T」をベースに機能を強化した端末なのだ。
実はこの2つの端末の基本機能は、ほぼ同等。まずはどこが違うのかをご紹介しよう。
A5517Tは、“簡単ケータイ”の名を冠することからも分かるとおり、“購入時の敷居の低さ”を考慮して設計された端末だ。
大きな違いは、両方の端末を開くと分かる。A5517Tのダイヤルキーやソフトキーはコントラストを上げて視認性の向上を図っており、さらに発話キーや終話キーは日本語で表記され、発信、着信履歴を示すアイコン表記は省かれている。
メニュー画面を呼び出すと、必要最低限の機能だけを簡単操作で利用できる「スマートモード」が現れる。Flashメニューの採用により、使いたい機能にカーソルを当てると“何ができるのか”を具体的に説明する画面が表示されるのは親切な点。操作もウィザード形式になっており、例えばEメールの入力は、画面の指示に従って宛先、件名、本文の順で入力すればいい。宛先入力も、最初から「アドレス帳を見る」「送信履歴を見る」といった機能から選べるようになっていて分かりやすい。
画面に表示される文字の視認性にも配慮している。アドレス帳は44×58ドットの「でか文字」で表示され、メールやWebの表示も28×30ドットの大フォントで表示される。最初から大きな文字で表示されるので、設定を変更する必要がない。設定を変更したい場合は、「機能設定」から「文字サイズ」を呼び出せばいい。設定メニューも利用頻度の高いものに絞り込まれているので、迷うことなく設定を行える。
A5517Tでは、よく連絡する相手に簡単操作で通話やメールを行える「ペア機能」も独自仕様のものを採用している。ペア登録できる相手を3人に絞っており、それぞれ「1」「2」「3」のダイヤルキーを長押しすれば、登録した相手に電話をかけられるワンタッチ機能を備える。
駅や繁華街などのうるさい場所でも相手の声が聞き取りやすい「でか受話音量」を装備するなど音声通話でも使いやすさを追求。携帯を使いこなせるようになったら「スマートモード」を卒業して、今どきの携帯電話として必要十分な「A5516T」と同等の機能を備えるノーマルモードに切り替えればいい。
「携帯電話を使うのは初めてで、操作できるかが不安」「もう少し文字が見やすい携帯電話が欲しい」というニーズに応えるのがA5517Tなのだ。
「A5516T」は、携帯に慣れた世代をターゲットにした端末で、メニューも最初から12個のアイコンが並んだノーマルメニューが設定されている。大きなテンキーや2.4インチの大画面は、ベースとなる「A5509T」や兄弟モデルの「A5517T」と同じだが、閉じた状態のボディデザインはシックで上品なタッチに変更され、カラーも「シャイニングホワイト」と「ムーンレスブラック」という年齢やファッションを問わない色を採用した。
なお、簡単ケータイ A5517Tも、ノーマルメニューにすればA5516Tと同じ機能を使えるのは前述の通り。これから解説するA5516Tの機能はA5517Tにも備わっていると考えていい。
ITmedia世代のビジネスパーソンの注目を集めそうなのが、強力なセキュリティ機能。最近では携帯電話をビジネス用途で使うことも多くなり、メールの中には取引先の情報や金銭に関わる情報などが含まれることもあるだろう。プライベートなメールにしても、第三者に知られたくない情報を含むことは多いはずだ。
こうした情報をしっかりガードするのが、「セキュリティモード」。専用のアドレス帳ともいえる「セキュリティメンバー」が用意され、メンバーに登録した相手からのEメールはセキュリティメンバー専用のメールフォルダに自動的に保存される。
通常のメールフォルダとセキュリティメンバー用のメールフォルダは完全に独立しており、保存件数や容量まで個別に管理される。保存するメモリも完全に独立しているからだ。これらの情報は、セキュリティモードをオンにしないと、メンバー用のメールフォルダが存在することすら分からない。
通話履歴も重要な情報として保護される。セキュリティモードをオンにしないと、セキュリティメンバーに登録した相手との発着信履歴は表示されず、音声着信も時計の文字色を利用した通知が行われるのみ。auお留守番サービスをオンにしておけば、留守番電話センターに接続されるようになっている。着信を確認して自分から電話をする場合や、確実な電話待ちの状態であれば、セキュリティーモードをオンにしておけばいい。このように、セキュリティメンバーとの間のやりとりは徹底して保護されるのだ。
さらに重要な情報を含んでいるのがアドレス帳。ここでもセキュリティモードにぬかりはない。セキュリティメンバーはセキュリティモードをオンにしないと参照できないのだ。ただ、頻繁に電話をかけたりメールを送信する相手の場合、いちいちセキュリティモードに切り替えるのが面倒で、“結局セキュリティモードを使わなくなる”ということにもなりかねない。こんな時には、通常のアドレス帳にも重複登録しておけば、手軽に電話やメールを行える上、発着信履歴ややりとりしたメールは、セキュリティメンバーへの登録が優先され、保護される。
セキュリティモードで積極活用したいのが「折りたたみ終了」機能。セキュリティモードをオンにしても、A5516Tを閉じればセキュリティモードがオフになり、情報保護モードに素早く移行可能だ。
今どきの携帯電話では、もはや“付いていて当たり前”の機能となったカメラ機能。A5516Tも130万画素のCMOSカメラを備え、最大で1280×960ピクセルの静止画を撮影できる。カメラを会議のメモ代わりに使ったり、撮影した写真をプレゼン資料代わりに使ったりと、ビジネスツールとしても利用する人も増えている。またA5516Tはボイスレコーダー機能も備え、最大で200分もの録音が行える。こうしたデータも保護すべき重要な情報だ。
撮影した写真や録音した会話もセキュリティモードで保護でき、セキュリティモードをオンにした場合のみ参照できる。
セキュリティーモードオフの状態ではセキュリティモード専用データフォルダの存在は確認できない。このように、データの存在自体を完全に隠してくれるA5516Tなら、ビジネスデータを安心して持ち歩くことができるというわけだ。
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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年12月6日