発売前に試してみました──「SH902i」の音楽機能

» 2005年11月15日 20時44分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 「SH902i」(SH902i記事一覧参照)は、シャープ製FOMAとしては初となる本格音楽再生機能を搭載した端末。SD-Audioに対応したことで、音楽CDからリッピングした曲の再生が可能になったほか、音楽再生に特化した専用プレーヤーも搭載された。このSH902iについて、音楽プレーヤーとしての機能や使い勝手を見ていこう。

 なお、試した端末は開発途上のものであり、製品版で仕様が変わる可能性があることをご理解いただきたい。

音楽プレーヤー機能は「メディアツール」→「モバイルオーディオ」で起動。待受状態で下キーを押すと表示される「モバイルオーディオ履歴」からも呼び出せる。プレーヤーの再生画面には曲名、アーティスト名などの情報が表示される

 回転2軸ヒンジ機構のSH902iは、ディスプレイを表にした状態で折りたためるのが特徴。各種音楽機能も、この状態で操作できる。側面のシャッターボタンが一時停止/再生、上下ボタンの短押しが音量調整、長押しが曲間移動といった具合だ。クリアボタンを長押しすれば、サブメニューを起動できる。専用プレーヤーほど直観的ではないが、再生やボリューム調整などの基本操作なら、ポケットに入れたまま手探りで操作することも可能だ。

 製品には音楽転送ソフトの「SD-JukeBox」が付属する。音楽の転送には、著作権保護に対応したminiSD・SDカードリーダー/ライターが必要になるが、別売りのFOMA USBケーブルを利用するとSH902i自体をカードリーダーとして利用できる。ただしカードリーダーとして使う場合には、設定メニューから「USBモード設定」を毎回呼び出す必要がある。ケーブルを接続すると通信モードかminiSDモードかを選択する画面が自動表示される仕様ではなく、転送速度もUSB 1.1接続のため高速とはいえない。頻繁に楽曲を入れ替えるなら、別売りのminiSDカードリーダー/ライターを購入したほうがよさそうだ。

SH902iをminiSDカードリーダー/ライターとして利用する場合、「メニュー」→「設定」→「一般設定」→「USBモード設定」と、深い階層の機能を呼び出す必要がある

 プレーヤー機能で注目なのは、プレーヤー画面で左ソフトキーを押すとポップアップする「操作パネル」。方向キーや決定キー、ダイヤルキーで主な再生操作を行える。操作のヘルプを兼ねる機能ともいえるが、楽曲名やアーティスト名が隠れない位置にポップアップするなど、常に立ち上げていても邪魔にならない。

操作パネルが画面に占める面積は4分の1程度。音量調整も操作パネルから行える

 楽曲再生の順番はノーマルと1曲リピート、全曲リピート、ランダム再生をサポート。イコライザーもノーマルを含む4種類が用意され、サラウンド再生にも対応する。このあたりは「SH901iS」までの簡易再生機能とは大きく異なる部分だ。

イコライザは代表的な3ジャンルの音楽向けとシンプル


SH902iの場合、プレイリストで表示されるのは全楽曲の一覧(左)。通常メニュー以外にこの画面からも音楽プレーヤーを起動できる。プレイリストを選択すれば任意の曲を選択して再生を開始できるほか、前回再生停止した曲名も表示され、前回停止位置からの再生も可能(右)

音楽を聴きながらできること

 音楽機能に対応した携帯電話で気になるのは、音楽を聴きながらどんな操作が行えるのか。SH902iでは、音楽再生時に「MULTI」ボタンを押すことで、iモードサイトやメール、フルブラウザの閲覧、ブックリーダーによる読書が可能だ。

 音楽再生中に音声通話が着信すると、音楽は一時停止して呼出動作に切り替わる。通話終了後にはプレーヤー画面に戻り、そのまま決定キー(または側面のシャッターボタン)を押せば、一時停止した位置から再開される。メール受信時も挙動は同じだ。なお、音声着信で留守電が応答した場合や受信メールをその場で確認する必要がない場合などでも、音楽再生を再開するにはキー操作が必要になる。

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