N902iは、ここがN901iSから進化したNECに聞くN902i(後編)(1/2 ページ)

» 2005年12月06日 00時53分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 NEC製FOMA新機種「N902i」は、さまざまな点で前機種「N901iS」から改良が図られている。もちろん代表的な機能は先日の記事で紹介した“携帯初の静止画手ブレ補正カメラ”であったり、プッシュトーク対応だったりするわけだが、ほかにも細かい点で機能が向上している。

 NECモバイルターミナル事業部商品企画部の高梨博氏は、N902iの開発にあたり「使いやすさを意識した」と話す。どう使いやすくなったのか、N901iSと比較しながら紹介しよう。

Photo 左から、N901iS、N902i
Photo N902iは底面にラバー調の素材を採用した。これはFeliCaサービスの利用頻度が高くなることを見越してのことだと高梨氏。「耐衝撃性を向上させたというより、FeliCaリーダー/ライターに乗せたとき滑りにくくした」

新たに追加された「アシストキー」の使い勝手

 N902iの操作体系で、N901iSから大きく変わった点が1つある。背面に新たに「アシストキー」を搭載したことだ。背面液晶の上にある小さなキーのことだが、このアシストキーによって携帯を閉じたまま操作可能になっている。「わざわざ携帯を開かなくても、気軽に操作できるように、と用意したもの」(同)

Photo (左)アシストキーはここにある。説明書を読まないと、これがキーであることに気づかないかもしれない(右)N901iSも背面液晶の上に似たようなインジケータがあるが、こちらはキーとしての機能を持たない

 アシストキーの機能は、「新着メール読み上げ」「スケジュール読み上げ」「音楽再生/一時停止」など。ワンボタンであり機能面で限りがあることは確かだが、これらを組み合わせるとある程度まで操作が行える。

 例えば、N902iにイヤフォンを接続した状態で電車に乗っていて、アシストキー長押しで音楽再生開始。ここでメールを受信すると、自動的に音楽は停止してメール着信音がイヤフォンから流れる。再びアシストキーを押せば、メールを音声読み上げ。読み上げ終了後にアシストキーを押すと、音楽が再開するといった具合だ。

 あるいは、音楽を聴いている最中にスケジュールアラームが鳴ることもある。ここで再び音楽は一時停止する。アシストキーを押すとメール同様、スケジュール内容が音声読み上げされる。もちろん、音楽再生を停止したくない場合は「操作優先」に設定することも可能だ。

 「サイドキーで曲送り/曲戻しや音量アップ/ダウンができるなど、音楽は、閉じたままで聴けるよう配慮してある。ミュージックプレーヤーは『データBOX』扱いだから、それ以外の機能はマルチタスクで動作する」

Photo 新搭載のミュージックプレーヤーは、データBOXフォルダに入っている。左がN901iS、右がN902i

液晶は色彩表現範囲がアップ

 より基本的なところでは、N902iは液晶が進化している。単純にスペックだけ見ても、N901iSの約6万5000色から約26万色にアップしているほか、色彩表現力も高いとうたう。右図はN901iCとN902iの色彩表現範囲を示すグラフ(色度図)だが、N902iの液晶の方が青、赤、緑の原色をより鮮やかに再現できるという。

 「色度域で見ると(自然界に存在するすべての色を再現できる場合:色度域=100%)、N901iCの色度域は約50%。一方で、N902iの色度域は約72%だ」

*初出時、色度図を「N901iSとの比較」と記述しておりました。正しくは「N901iCとの比較」です。お詫びして訂正します。
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